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UPDATE|2019/11/19

女優・松本まりか本当の自分と向かい合った写真集を語る 「知らず知らずに付いた殻を脱ぎ捨てたかった」

『月刊 松本まりか・汀 写真 ND CHOW』 (C)ND CHOW/小学館


──撮影はどんな雰囲気で進んでいったんですか?

松本 アンディとの撮影自体が旅みたいなもので、二人で好きな場所に行って撮影をしていたので、スタッフさんは大変だったと思います。本人たちもどこに行くのか分からない(笑)。私の感じるままに、自然と動いている姿を、何も言わずに撮影してくれた。飾らない私を肯定してくれたんです。それは初めての感覚で、すごく楽しかったんですよね。ゼロから表現が生まれる感覚を得られたことも大きいし、「写真とはこうだ!」って掴めた訳じゃないですけど、自分の中で何かが動いたのは確かで、それが気持ち良かったんです。その感覚を全編で味わえた写真集ですね。

──今回の写真集を通して、自分の中で変化はありましたか?

松本 たまに素の自分が怖くなる時があるんです。自分で自分が分からない。知っているつもりではあるんですけど、分からない自分がふと出てきちゃう。信頼している方には自分を出すことができるけど、そうじゃないと自分を出すのが怖くて身構えて固まってしまう。でも今回の写真集で、素の自分を肯定できるようになったのかもしれません。

──写真集を通しての気持ちの変化は演技にも影響を及ぼしたのでしょうか?

松本 お芝居をしている時は、ある意味、偽りの自分、作られた自分ですよね。特に最近は綺麗な役柄が多いので、そのイメージを壊しちゃいけないと思ってしまうんです。でも私自身は性格的にも色気のあるいい女じゃないですし。演技のことを褒めていただいても、もちろん嬉しいんですが、過大評価というかそこまでじゃないと思ってしまう。そういういろんなイメージを持っていただくことは女優としてはいいことだと思うんですが、そこにあまりにもギャップを感じると、自分が怖くなってしまうんです。でも今回は飾ってはいけない、カッコつけてもいけない撮影で、いわば自分を克服するための写真集でした。何が演技に影響を与えたかとがはっきり言えないんですけど、こういう経験って確実に血肉になっていると思います。


▽『月刊 松本まりか・汀 写真 ND CHOW』
発売日:2019年11月8日
撮影:ND CHOW
価格:2,250円+税
発売元:小学館刊
Amazon(https://00m.in/2fTmC
AUTHOR

猪口 貴裕


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