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UPDATE|2019/11/30

人生に詰んだアラサーの元アイドルが赤の他人のおっさんと共同生活をした結果

著書の大木亜希子さん 撮影/松山勇樹


──もともとは「Dybe!」というWEB媒体で元記事が掲載されていましたが、このテーマにしたのは編集部側からのオファーではなかったんですか?

大木 いいえ、編集部の方からは「大木さんが今、興味を持っていることを、とりあえず書いてください」という大きな括りでご依頼をいただきました。でも逆に言うと、人生が詰んでいた状態の私にとって書けるテーマがこれしかなかったんですよ。

──記事がアップされると、すぐさまTwitterのトレンドランキングに入り、世間に波紋が広がりました。

大木 ここまで反響があるとは予想していなかったですね。書籍化にあたっても、実は祥伝社さんだけじゃなく、いくつかお話をいただいたんです。ビックリしましたよ。言ってしまえば元アイドルがおっさんと一緒に暮らしているという、それだけの話じゃないですか。そこに、こんなにも興味を持っていただけることに驚きました。だけどネットでバズっている様子を眺めながら、どうやらこの自分の恥ずかしい過去は人様の力になるような要素も含まれているのではないかと思うようになったんですね。

──書籍化にあたって苦労した点は?

大木 正直、今回は書きながら狂いそうになりました(笑)。実際、半分ノイローゼになっていたと思います。「ここまで自分のことを晒してもいいのか?」という葛藤がありましたし。だけどウェブで配信すると、「面白い」という声が挙がっていく。「こんな人生が詰んだような女でも期待してくれている人がいる。これはもうやり切るしかないな」と覚悟を決めました。

──たしかに自分自身のことだから、魂を削るような苦しみが伴いそうです。

大木 深夜に泣きながら祥伝社の担当(編集者)さんに連絡していました。「もう無理! 書くこともないですし……」って。というのもササポンとの毎日は日常すぎて、私からすると物語性が皆無なんですよ。ササポンとは恋愛感情も肉体関係もなく、淡々とバイトに向かうだけの毎日ですから。だけど担当の方は「いや、大木さんの話は面白いですよ。私が面白いと思うポイントを挙げていきます」と言って、箇条書きでダーッと整理してくれる。たとえば私が必死で企画書を書いていたら、ササポンが「この文字、フォントが小さいよ」と私の背後でつぶやいて、すっと去っていく感じとか。「上司みたいで面白いです」って担当の方は教えてくれるんです。

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