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UPDATE|2019/12/08

「震災から3カ月後、気仙沼から届いた吉報」公明党・太田昭宏議員の“現場主義”という信条

左から太田昭宏議員、井上咲楽 撮影/武田敏将



太田 現場には空気があり、匂いがあり、優先順位が分かるからね。本当に困っているとき、相談を聞いていると相手が泣き出したりすることもあります。と言うのも、政治家には2種類いるんですよ。視察と言って見に行くだけの人と、本気になって手を打つ人。視察して、被災地で暮らす人に「頑張ってくださいね」と声をかける。本人は激励したつもりかもしれない。でもね、私には「頑張るのは、お前たちだ」という地元の人の声が聞こえるんだな。

井上 確かに。

太田 東日本大震災のとき、私は気仙沼に行きました。津波の被害に遭った港の漁協で、言葉も出ません。でも、「何をしてほしいですか」と聞いたら、「気仙沼はカツオさえあがれば元気になる。油と氷と餌の3つを用意してくれ」と言う。当時、僕は落選中の身だったけど、すぐに農水大臣や水産庁長官のところに行って「油、氷、餌をとにかく揃えてくれ」と伝えた。それでね、震災から3カ月後の6月28日、気仙沼でカツオがあがりました。現地から一報をもらったとき、うれしかったねぇ。

井上 すごい……。

太田 現場に行かなければ分からない優先順位があるんだね。それをどう受け止め、解決していくかが政治の仕事。だから、僕は現場主義を大事にしている。そこに行き、何ができるかを考える。

井上 落選中にも変わらず?

太田 意地があるからね。

井上 でも、太田さんの落選はただの落選とは違って、公明党の党首として臨んだ選挙での落選でした。いくら政権交代の起きた選挙だったとはいえ、私だったらショックで立ち直れないと思います。どうやって気持ちを立て直したんですか?

太田 確かに党代表という責任あるところから墜落して死ぬくらいの出来事でした。ただ、僕は何ら変わらず、同じように動き、働くことにした。盆踊りも運動会も花見も暮れの餅つきも新年会も同じように回り、皆さんの声を聞きました。もちろん、国会議員という立場がなくなったことで、招待状が来なった会合もありました。それでも同じように外に出て、明るく元気に活動した。なぜなら、必ずそれを見ている人がいるから。落ち込んでいるときこそ、自分を追い込まないこと。ひるんで家の中に居ちゃダメです。

井上 そういうものですか。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/武田敏将

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