横山由依、島崎遥香、永尾まりや、大場美奈、島田晴香……その個々のキャラクターの強さは歴代でも随一と言われるAKB48 9期生。その黄金世代の中にあって、当時、一匹狼として周囲とそれほど交わることなく過ごしていたのが今はSKE48に移籍し活動する山内鈴蘭だ。だが、そんな彼女のアイドルとしての生き方を変えたのも同期だった。彼女にとって9期生とは? 『月刊エンタメ』1月号掲載のグラビアカットともに彼女のインタビューをお送りする。
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11月29日、東京・秋葉原のAKB48劇場で「9期生10周年公演」が開催された。これは、AKB48・9期生の活動開始10年を記念して行われたもので、大場美奈、島田晴香、竹内美宥、永尾まりや、山内鈴蘭、横山由依が出演した。
今でも現役のメンバーなのは大場、山内、横山の3人のみ。他のメンバーはすでに卒業をしており、違う道に進んでいる。大場と山内はAKB48を離れ、名古屋が拠点のSKE48に籍を移して活動している。
すべての期生が周年公演を行っているわけではない。9期生は特別な存在だ。入ってきてまもなく地上波のテレビに出演し、人気は上がった。そのぶん反発も受けた。AKB48の歴史上、かなり注目度が高い期生だったことだけは間違いない。
そんな9期生、どんな関係なのだろうか。
山内「今回の10周年公演はみんなのスケジュールがなかなか合わなかったこともあって、前日の朝から夜までのレッスンにしか集まれなかったんです。振り付けとかはDVDを見て覚えてくださいっていう感じで(笑)。9期生ってそれだけみんなが違うことをしているということ。いい意味で個性がバラバラなんです」
10周年公演は懐かしさで包まれた。思い出をセットリストに詰め込むだけではなく、「当時やりたかったこと」も追加したという。
山内「10年続けてきたご褒美ということで、やりたい曲を入れさせていただきました。私がやりたかったのは、『記憶のジレンマ』という曲。同期で一番仲のいい竹内美宥ちゃんとどうしても歌いかったんです。2人とも歌うことが好きだし、サビの歌詞が好きなんですよね。♪会いたい 会えない 私たちはすぐそばにいるのに~っていう。それって9期生のことだなと思って。なかなか会う機会はないけど、心のどこかではつながっているんだということを表現したかったんです。それと、やってみたかったのは『ガラスのI LOVE YOU』。この曲は4人で歌うものなんですけど、かわいいピンクの衣装を着て歌えるから、“推され”のメンバーに割り当てられてきたんです。だから、そうじゃないメンバーはこの曲を歌うことに憧れていた。10周年公演では横山、大場、島田、私の4人で思う存分歌わせていただくことになりました。今では一般人の島田がこの公演を一番楽しみにしていましたね。『なんなら私がセトリ決めようか?』って。『まだ1か月以上先だから、あんたちょっと黙ってて』って、みんなで制しましたけど(笑)」