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UPDATE|2019/12/09

中川翔子、豪華アーティストとのコラボを語る「レコーディングで泣いて歌えなかったあの曲」

撮影/松山勇樹


──アルバムに収録されている『タイプ:ワイルド』は、元々アニメ『ポケットモンスター』の5代目エンディングテーマだった楽曲で、今回の中川さんの歌唱では、編曲・プロデュースをヒャダインさんが務めています。

中川 サトシの曲(※オリジナルの歌唱はサトシの声を担当する声優の松本梨香)としてずーっと聴いてきたから、どう歌っていいのか分からなかったんですよ。真似っぽくなると何でお前が歌うんだよってことでどうしようもないし、すごく悩んでいたんです。カバーできることはうれしいんですけど、私自身がファンなので、ファンの気持ちもすごく分かる。それでレコーディング当日、ブースに入ったらヒャダさんに「この曲はオリジナルの真似だと、ただの劣化版になるから、子どもたちやサトシの夢を応援する、大人のお姉さん・お母さんの目線で歌うんだよ」と言われたんです。それを聞いて、すっごく腑に落ちました。

──確かに分かりやすいですね。

中川 歌のディレクションって違う部屋にいつつ、お互いの気持ちを汲み取ってやり合うテレパシー的なところがあるんです。ヒャダさんの言うことって私には入ってきやすくて、別のレコーディングでもポケモンにたとえて「歌声にハピナス味を込めて」と言われて、「分かる分かる!」ってなりました。

──(笑)。『タイプ:ワイルド』は『ポケモンの家あつまる?』の仲間たちのコーラスも入って、2019年11月まで放送された『ポケットモンスター サン&ムーン』のエンディングテーマにもなりました。

中川 めちゃめちゃ子どもたちは『ポケんち』(※『ポケモンの家あつまる?』の愛称)を見てくれていて、「ポケんちは」って挨拶を言いたくて、ポケモンのぬいぐるみを持ってイベントにも来てくれるんです。そこに集まる子どもたちにも今回の『タイプ:ワイルド』はすごく刺さってくれてるんです。私がステージに出る前に、BGMで『タイプ:ワイルド』が流れている時があるんですけど、難しい曲なのに大合唱してくれるんですよ。話してみると「毎日、『タイプ:ワイルド』を聴いてます」と言ってくれる子どもが多いんです。大人の時間軸になると、あの頃の気持ちを忘れたくないと思っていても、たとえば2か月ってドタバタしてるとヒューっと過ぎ去っていく感覚ですよね。でも子どもたちにとっての2カ月は、すごく成長するし、覚え方やハマり方が深くて速いんです。子どものエネルギーは、すごく素敵だなって改めて思いました。

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