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UPDATE|2019/12/21

逃げずに10代の自分と向き合う、元アイドルネッサンス・原田珠々華が歌う17歳の“今”

原田珠々華



──とはいえ自分で曲を作るのは簡単じゃないですよね。

原田 私も自分に曲が作れるのか? と思ったんです。他の方に頼んだりできるのかなとも考えたんですけど、最初に曲を作ってみて、その反応をもらってくうちに「これを誰かにやらせたくない!」って思うようになったんです(笑)。

──自分の作ったものが評価されるのがこんなに楽しいとは! と。

原田 SNSのいいねをもらえる感覚っていうか、他人のRTにいいねもらっても……って感じじゃないですか?

──あははは! 言いたいことはよく分かります。

原田 自分が生み出したものに反応もらえるってことに快感を覚えてしまって(笑)。いずれ誰かと一緒に作ったりもしてみたいんですけど、今は自分でやりたいです。

──とはいえ、最初は曲を作るのは大変だったでしょう。自分の頭の中をさらけ出さなきゃいけないわけで。

原田 めちゃくちゃ大変でした! 歌詞を書いてみても少女漫画みたいなのばかりできてしまって、自分でも「自分が作りたいのはこういう感じではない気がする」って思うんだけど、ほかに引き出しもないんです。それで「歌詞を書くのは自分しかいないし、裸になる感覚だから、勇気がいるけどありのままの自分を飾らないで書いてみて」ってスタッフさんに言われて、そこから『Fifteen』(デビュー曲)とか、自分の中身を出せるようになってきて。

──原田さんの歌詞って過去と現在と未来をバランスよく描いてて、それが今の原田さんをみずみずしく表現してると思うんです。それと前に所属していたアイドルネッサンスがいろんな時代の青春の曲をカバーしていたことが、「2019年の青春」を表現することに自覚的なことに繋がってるのかなと。

原田 そうですね。10代っていう年齢でこういう活動をしてるってことは、自分が自分の年齢に向きあわなきゃいけない。それが一番誰かに届くことだと思ってるんです。周りの10代の子以上に10代っていうものに価値を見出してるっていうか、「今」を描くことはめちゃめちゃ意識してます。

──自分が10代の真っ只中にいながら、そう自覚的に思える人はなかなかいないですよ。

CREDIT

取材・文/大坪ケムタ


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