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UPDATE|2020/01/02

木下百花(元NMB48)が“kinoshita”として音楽活動を開始したワケ「自分の経歴がゴミになる前に」

kinoshita 撮影/武田敏将

NMB48在籍時から“異端児”として異彩を放っていた木下百花。グループ卒業後は百花と改名し活動してきたが、今年の夏からはアーティスト・kinoshitaとしても活躍をスタート。「自分は強い意志を持つことには向いてない」と語る彼女が、それでも自分の身近な出来事を歌詞に起こし、歌っていく理由とは。


──2017年9月にNMB48を卒業したkinoshitaさんは、今年6月より本格的に音楽活動を開始しました。まずはその経緯から聞かせてください。

kinoshita まず、NMB48卒業後に事務所からはガールズバンドをやらないかと提示されて。もともと私はNMB48時代からバンドはやりたかったんですけど、「ガールズバンドは無理やろ」と。

──「無理」というのは?

kinoshita 知らん子と価値観をすり合わせるなんて私には無理やと思ったんですよね。一応実際にやってみたものの、やっぱりガールズバンドは難しいと思って、次に私の友達とバンドを組みました。でも今度は私の頭の中にある音を正確に伝えることの難しさに気付いて。

──バンドで試行錯誤されていたんですね。

kinoshita でも制作陣はそれなら私にソロでやってほしいと思ったみたいで、もう面倒くさいので(笑)、1人で活動することに決めました。まぁ私がやりたいのは歌が歌いたい、自分の音楽を作りたいってことやから、そのためには周りにいる大人を利用した方がいいんやろな、と。私がいくらNMB48で7年間アイドルをやってきたといっても、そんな経歴5年でゴミになるじゃないですか。だからゴミになる前に、そういう人たちを利用しようと思って。

──そんな経緯でソロになり、9月に1stミニアルバム『わたしのはなし』をリリースしたわけですね。

kinoshita はい。大人を利用したことで、第一線で活躍している人たちがレコーディングに参加してくれたんですよね。

──ギタリストの西川進さんなど、一流の製作陣が揃いました。

kinoshita 私、西川さんのこと全然知らなくて、「この人めっちゃ上手いやん! すげー!」って思いました(笑)。私が「もっとこんな感じにしてください」と言ったら何回も何回も納得いくまで弾いてくれたんですけど、音がどんどん私の頭の中にあったものに近付いていくと同時に私の中にはなかったものも一緒に合わさっていくんですよ。今回そういう世界を見れたのはすごく良かったなって思いました。

──大人を利用したことで、音楽面で新たな世界を見られたと。

kinoshita そうですね。結果的に自分もすごく成長できたなと思っています。

CREDIT

撮影/武田敏将 取材・文/左藤豊


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