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UPDATE|2019/12/28

吉本坂46・榊原徹士が語るどん底時代「お金以上にきつかったのは“自分には何もない”という感覚」

撮影/西邑泰和


そして今の吉本坂46に繋がるわけですけど……。ここでの活動というのは、僕にとって本当に勉強の連続なんですよね。というのも、メンバーはすでに各フィールドで活躍している人たちばかり。一芸を持っているメンバーしかいないわけですよ。

つい最近、僕は30歳になったんですけど、人間が成長するのに年齢なんて関係ないですよ。今は毎日いろんなことをどんどん吸収しているし、メンバーからも刺激を受ける状態。

一番わかりやすい例でいうと、トークですよね。吉本の芸人さんはプロだから当たり前かもだけど、笑いに対する追求心がちょっと尋常じゃないんですよ。僕は俳優だけど、俳優というのも「しゃべる職業」であるのは同じじゃないですか。トークができて損することなんて何ひとつない。だから、そこはガンガン盗みたいと思っているんです。今ようやく地に足をつけながらの下積み生活が経験できていると感じますね。

吉本坂46の活動をしていて痛感しているのは、歌とダンスは努力したぶんだけ結果が出るということ。すごく充実感があるんですよね。歌やダンスってスキルを積めば確実にかたちになるものですから。そういうところが「下積みコンプレックス」を持つ自分に合っているんだと思う(笑)。自分の自信に繋がりますし。

今はお芝居とアイドル……要するに二足の草鞋を履いているわけですけど、この草鞋は両方とも僕にとっては大事なんですよ。どっちが上とか、そういう話では決してない。

でもそれは僕だけじゃなくて、他のメンバーも同じですよ。みんなもうひとつの顔を持っているわけだから、16人揃ってリハーサルすることすらままならないですし。ただ、そこはたとえば個人練習をみっちりやることでクリアするとか、工夫すればどうにでもなると思うんですね。

グループには、それぞれカラーがありますよね。乃木坂46さんは「綺麗」。欅坂46さんは「激しい」。日向坂46さんは「可愛い」。そう考えると、吉本坂46の向かう先は「トークが面白い」しかないと思う。口を開けば面白いのに、歌やダンスになるとキレキレで実力派……このギャップがいいはずですから。僕もみんなからいろんなことを吸収してトークを磨きたい。いつまでも成長し続けていきたいです。


▽吉本坂46 3rdシングル
『不能ではいられない』
12月25日(水)に発売された吉本坂46の3rdシングル。表題曲『不能ではいられない』は、2ndシングルで行ったジャケット売上対決で1位となったREDが歌唱。池田直人(レインボー)と小寺真理(新喜劇)がWセンターを務める。YouTubeでMVが公開されると、高難度の超合体ダンスも話題になった。
AUTHOR

小野田 衛

CREDIT

撮影/西邑泰和


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