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UPDATE|2020/01/11

モーニング娘。の旅立ち…つんく♂プロデューサーが贈った最後の賛辞

モーニング娘。年代記 第19回

アイドルは時代の鏡、その時代にもっとも愛されたものが頂点に立ち、頂点に立った者もまた、時代の大きなうねりに翻弄されながら物語を紡いでいく。モーニング娘。の歴史を日本の歴史と重ね合わせながら振り返る。『月刊エンタメ』の人気連載を出張公開。19回目は2014年のお話。


2014年、平成26年。単語だけ並べてみるとその記憶の近さに、思わず素通りしてしまいそうになるのだが、これを「平成の終わりまであと5年」と言い換えてみると、途端に印象が変わる。

もちろんこの頃は、天皇陛下の譲位という形でもうすぐ新しい時代がやってくることを、誰一人知る由もない。しかしその一方で、今思えば不思議とこの頃から、日本社会はまだ見ぬ新しい時代の始まりに向かって、自然に歩調を合わせ始めていた気もするのだ。

2014年3月31日、約32年に渡り続いた『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が放送を終了。5月31日、約56年の歴史を有する国立霞ヶ丘陸上競技場が、2020年東京オリンピック開催に伴う立替計画の為に閉場。これらの節目に共通して存在していた晴れやかさと喪失感というのは、どこか学生時代の卒業式に似ている。物事の分かれ道というのは、こちらが身構えて出迎えるよりも、何気なく過ごしていた時間の後に「あれがそうだったのか」と、発見することの方がよっぽど多いように思う。

モーニング娘。の歴史における分かれ道を、その日付まで指定せよと聞かれることがあったなら、今の私は間違いなく2014年10月5日を指す。

それはグループに約12年在籍し、まもなく卒業することが決まっていた道重さゆみを含む「モーニング娘。’14」にとって、初となるアメリカ・ニューヨーク公演の日。そして総合プロデューサーを務めていたつんく♂にとっても、生涯忘れられない記憶となった節目の1日である。

AUTHOR

乗田 綾子


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