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UPDATE|2019/12/30

『セルフDoc日向坂46』一時は卒業も決意したという渡邉美穂の苦悩とプロ根性

アイドル番組定点観測 第46回

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さらには、けやき坂46時代はフォーメーションでフロントを務めながらもデビューシングル『キュン』では2列目に甘んじた過去を振り返りながら「悔しかった」、そして2ndシングル『ドレミソラシド』でも同じく2列目の立ち位置を指定され、「私、そのとき(日向坂46を)辞めようって決めた」と激白。のちに翻意したものの、3rdシングル『こんなに好きになっちゃっていいの?』でも“停滞”している自分に対し「どうしていけばいいか分からない、というのは今も正直ある」と、現在進行形の悩みを吐露しました。これには筆者も含め多くのファンがショックを受けたのではないでしょうか?

ちなみに筆者はタレントさんを取材する仕事をしており、渡邉へのインタビューも何度か行なったことがあるのですが、ちょうど『ドレミソラシド』リリース直前での取材でも彼女は「(曲を聴いて)一瞬で好きになりました!」、「(MVは)『青春! 夏!』っていう感じ!」(『月刊エンタメ』2019年8月号掲載)と底抜けに明るい表情で楽曲の魅力やMV撮影でのエピソードを語ってくれていたので、まさかあのとき裏で卒業を考えるほど自分を追い詰めていたなんて露も気付きませんでした。今改めて思い返すと「酷な取材だったのかな」と申し訳ない気持ちになる一方、そんな素振りを一寸も見せずに取材応対してくれた渡邉のプロ根性に頭が下がる思いです。

今回の『セルフ Documentary of 日向坂46』ではこの他に松田好花(人生最大の挫折や髪をバッサリ切った経緯)と富田鈴花(子ども時代のいじめ体験や“はなちゃんず”の衝突)も登場し、共に胸をえぐるようなエピソードが多かった気がします。そして番組の最後に3人が目を潤ませながら抱き合うシーンを見て、筆者は先人の「人は悲しみが多いほど、人には優しくできる」なんていう言葉を思い出していました(だからといって、もうこれ以上誰も悲しんだり苦しんだりしてほしくはないけれど……)。

さて話は変わって、12月23日(月)放送『乃木坂どこへ』(日本テレビ)では、矢久保美緒が熱海城の上から「自分を好きになりたい!」と絶叫。自己肯定感が低いことを周囲から心配される矢久保ですが、自分に自信を持ってほしいというのはメンバーもファンも望んでいることではないでしょうか。実際その直前に行われた「妄想クリスマスデート」では、他のメンバーが胸キュンセリフを披露する中、矢久保は冬の海で入水を図ろうとするブッ飛んだ演技を見せて笑いを取っているし、その独特な個性を肯定して早く自分に自信を持ってほしいです。
AUTHOR

左藤 豊


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