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UPDATE|2020/02/09

モーニング娘。の絶対的エース・鞘師里保が自分で選んだ未来「もっといろんな世界が見たい」

モーニング娘。年代記 第20回



2015年春ツアー千秋楽の翌日、彼女は誕生日を迎え、17歳になっていた。

2015年末、鞘師里保の卒業に合わせてリリースされたモーニング娘。の60枚目シングル作品『冷たい風と片思い』は、こんな歌詞から物語が始まっている。

「目を見られると心まで見られるようで 知らない間に前髪がね 長くなっていった」

前年までグループの総合プロデューサーを務めていたつんく♂が手がけたこの歌詞は、鞘師曰く、実話なのだという。加入したばかりの自分は本当に子供で、褒められたいといつも強がっていた。しかし悩みがあると、弱さを隠そうとつい無意識にうつむき、目が前髪に隠れてしまう。そんな彼女のクセをつんく♂だけは早くから見抜いていたのだ。

「私はいろいろなことを器用にこなせないのに、できるっぽく見せているところがあります。初対面の人には『鞘師は、できる子』みたいな印象を持っている人が多いと自分では思っていたんですが、いろいろ記憶を遡っていくと、つんく♂さんには頻繁に会っていないのに、やっぱりバレていた」(鞘師里保)(※2)

しかし、モーニング娘。として過ごした5年の日々と決断を経て、最後にこのメッセージソングを歌うモーニング娘。の鞘師里保の表情は、どんなステージよりも美しく、希望に溢れていた。

沢山の思い出と愛情に支えられて若き彼女がたどり着いた、悔いなき眼差し。

その眩しさは、10代の心はもう充分に自立の扉を開く準備ができているのだと、若さを理由にその意思を縛り付けることはもうナンセンスな時代になるのだと、やはり社会の動きよりも少し早く、見守る私たちにそっと教えてくれていた。



※1「Ameba モーニング娘。Q期オフィシャルブログ」(2015年10月29日)
※2『17歳の決断』(鞘師里保著/オデッセー出版)
※3『モーニング娘。20周年オフィシャルブック』(ワニブックス)
AUTHOR

乗田 綾子

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