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UPDATE|2020/03/01

里崎智也が語るプロ野球選手の懐事情「僕の貯金額は○○円です!」

撮影/門嶋淳矢


とはいえ、それもただ贅沢をしたかったわけじゃなく、ぼくは昔から「いちばん最初はいいものを買う主義」。車でもなんでも、最初にいいものを知っておけば、モノの価値がおのずとわかるようになって、「値段は安くても質のいいもの」を判別しやすくなると思っているんです。

それに、現役時代からぼくのモットーは「外では羽振りよく。家では質素に」。4割は税金、使えるのは2割っていう、自分のなかでの“4・4・2の法則”に従って、毎月、給料の4割は貯蓄に回すようにしてましたしね。

もちろん、後輩を連れて食事に行けば、ひと晩で何十万と使うこともありますし、趣味のゴルフに行くのもお金がかかる。春季キャンプの期間中なんかは、ヘタをすれば100万円単位での出費もかさみます。でも、裏を返せば、それ以外に使う場面がいまも昔も、ぼくにはほぼない。あえていやらしい言い方をすれば、「使っても使ってもお金が減らない」というのが正直な実感でもあったのです。

なので、しばしばOBが口にする「収入は減ったのに、金銭感覚はそのままだから大変」みたいな気持ちがぼくにはちょっとわからない。逆に「金銭感覚って、どうやったら崩れるの?」とさえ思います。現役だった頃は『里崎チャンネル』のときにもよくつけているハリー・ウィンストンを含め、腕時計だけでも数千万円は使いましたが、引退してからは1本も新規に買ってません。それどころか、ちょっと上等なスーツを仕立てたぐらいで、10万円を超えるような高い買い物をした記憶すらありません。

スーパーに行けば、割引シールの貼られたものを迷わず選びますし、下着はもっぱらユニクロでOK。ふだん着ている洋服だって、好きでよく行くアウトレットモールで買ったものばかりですから、みなさんとなんら変わらない。

家族に使うぶんを除けば、好きで毎週買っているマンガ雑誌とゴルフぐらいにしか使うことがないので、仮におこづかい制だったとしても、月に5万円でお釣りはくるんじゃないですかね。

具体的な貯蓄額ですか? 16年間のぼくの生涯年俸はおよそ15億円。そこに先ほどの法則を当てはめれば、だいたい予想がつきますよね?(笑)

里崎
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