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UPDATE|2020/03/15

安倍首相の実弟、岸信夫議員が語る政治と家族(3)「より地元の声を反映できるのが衆議院議員」

左から井上咲楽、岸信夫 撮影/松山勇樹 

祖父は第56・57代 内閣総理大臣の岸信介、兄は現・内閣総理大臣の安倍晋三。現在、自由民主党山口県支部連合会会長を務めている岸信夫衆議院議員。月刊誌『月刊エンタメ』の人気連載「栃木県生まれの眉毛ガール 井上咲楽の政治家対談」。今回は岸信夫議員に、実兄や祖父が総理大臣という政治家庭ならではの苦労を聞いた。(4回連載の3回目)


※インタビュー(2)「出馬そのものが義父との公約違反だった」から続く。
※取材は2020年2月12日に行いました

井上 岸さんのホームページにアップされていた選挙中の写真で、お魚を持ち上げているカットが何枚かありました。山口県は漁業も盛んですし、こだわりがおありなんですか?

岸 選挙事務所での写真かな。あれはね、当選したときに支援者の皆さんがお祝いに鯛をくれるんですよ。ありがたいいただきものですから、どーんと掲げているんだけど、大きな鯛をくださるものだから、支えるのがけっこう大変なんだ(笑)。

井上 そういうことなんですね。さかなクン的なトレードマークなのかな?と思っちゃいました(笑)。選挙中に限らず、山口県の支援者の方の前でお話をされる機会は多いと思うんですが、選挙区の近い安倍首相と一緒に回ることもあるんですか?

岸 兄の選挙区は山口4区で、下関市や長門市なんですね。同じ山口県ではあるんですけど、西側です。私の選挙区の山口2区は東側の下松市や岩国市、柳井市などなので、だいぶ離れているんですよ。

井上 そうなんですね。

岸 ただ、以前は参議院議員選挙のとき、自民党の候補者を同じ場所で一緒に応援したことがあります。また、私の最初の選挙(2004年の参議院議員選挙)では、兄が応援に来てくれたこともありますね。

井上 その際の地元の方の反応は?

岸 もちろん、盛り上がりますよ。ただ、この感覚は地元にいないと伝わりにくいかもしれませんが、山口県の東と西は元々国が違うんですよね。4区の方は長門、2区の方は周防。だから、岩国での選挙の応援に「安倍総理がくる!」となったとき、「総理がきた!」と盛り上がります。でも、選挙区の人たちの意識のどこかに、「他所の人が応援にきた」というのがあるんです。その昔は国が違った名残が今も残っているんですね。

井上 それだけ自分の選挙区の議員さんへの思い入れが強いということですか?

岸 やっぱり自分が一票を投じた政治家に思いを託すわけですから。その強さは、山口県全体が選挙区になっている参議院選挙と4つの区に分かれている衆議院選挙では違いがあると思います。仮に私が兄の選挙区に応援に行ったとして、受け入れて迎えてはもらえますが、でも「他所の人」感は出るでしょうね。

井上 同じ県でも?

岸 不思議なもので。

CREDIT

文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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