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UPDATE|2020/03/15

安倍首相の実弟、岸信夫議員が語る政治と家族(2)「出馬そのものが義父との公約違反だった」

左から井上咲楽、岸信夫 撮影/松山勇樹 

祖父は第56・57代 内閣総理大臣の岸信介、兄は現・内閣総理大臣の安倍晋三。現在、自由民主党山口県支部連合会会長を務めている岸信夫衆議院議員。月刊誌『月刊エンタメ』の人気連載「栃木県生まれの眉毛ガール 井上咲楽の政治家対談」。今回は岸信夫議員に、実兄や祖父が総理大臣という政治家庭ならではの苦労を聞いた。(4回連載の2回目)


※インタビュー(1)「子供の時から家庭にプライベートはなかった」から続く。
※取材は2020年2月12日に行いました。

井上 岸さんは、どのタイミングで「なりたいと思ったことのなかった」政治家を志したんですか?

岸 私は大学を卒業してから住友商事に入りました。主に東京勤務で食糧の担当をして、アメリカのポートランドやベトナムのホーチミン、オーストラリアのメルボルンにも駐在したんですね。

井上 食糧というと?

岸 たとえば、パンやうどんの原料となる小麦です。日本は小麦の9割以上を海外から買い付け、輸入しています。

井上 9割!

岸 そうなんですよ。もし輸入が途絶えると大事件。ですから、商社で働いていると、食糧などの生活に不可欠な物資の安定供給を担っている責任と自負を感じるわけです。しかし、民間企業ですから利益の出るビジネスとして携わる必要があります。そんな中、このタイミングで! と明確な何かがあったわけではないんですが、徐々に民間ではできないこと、政治の中で食糧の安定供給や地域の平和と安定に貢献したいと思い始めたんですね。

井上 商社マンとしての経験が政治家になればもっと活かせるんじゃないか、と?

岸 仮に小麦の主要な輸出国との関係が悪化したとしましょう。それでも相手が日本にちゃんと輸出してくれるような関係を作っていく。どんな政治的な環境になったとしても、安定供給を維持する。そういう仕事ができるのではないかなと思ったのは、確かですね。

井上 45歳で参議院議員選挙に初出馬されました。ご家族の反応は?

岸 政治家を目指すことに、家内は反対でした。それ以上に家内の父親が猛反対で……。そもそも結婚の許しをもらうとき、私が政治家にならないことを明言していました。

井上 それで、ようやくご結婚を認められたというエピソードは本当なんですね!

岸 そうそう(笑)。本当に政治家になるつもりはなかったんです。だから、出馬そのものが最大の公約違反だったんですよ。

井上 どうやって説得されたんですか?

岸 妻に相談してもなかなか分かってもらえないまま1週間くらい過ぎましたが、最後は理解して選挙でも大きな支えになってくれました。

CREDIT

文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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