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UPDATE|2020/04/29

現代版『東京ラブストーリー』主演・石橋静河「赤名リカに愛おしさを感じた分、苦しくもなった」

石橋静河

90年代恋愛ドラマの金字塔『東京ラブストーリー』が29年ぶりに現代版としてよみがえり、4月29日(水)よりFOD、Amazon Prime Videoにて配信がスタートする。

『東京ラブストーリー』は、1988年より『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載された柴門ふみの漫画で、その後1991年にフジテレビでドラマ化された。“カンチ”こと永尾完治と赤名リカの切ないラブストーリーが当時社会現象となり、「(放送日の)月曜の夜は街からOLが消える」と言われた伝説のドラマだ。29年ぶりによみがえる現代版で赤名リカを演じる石橋静河のインタビューを2回にわたってお送りする。(2回連載の2回目)

>>インタビュー(1)「石橋静河が語るスマホ時代のすれ違い」はこちらから

【写真】赤名リカを演じる石橋静河

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──赤名リカはどこか浮世離れしているキャラクターという印象があります。

石橋 私自身、リカに振り回された感じはあります(笑)。「どうしていまこんなことを言うんだろう」とか「なんでいまそんなに怒るんだろう」とか、初見では理解できない言動が多いので苦戦しました。

──撮影していくなかで理解を深めていった感じでしょうか?

石橋 最初は3人いる監督が持っているそれぞれのリカ像に助けられました。監督やスタッフの方から「いまのはリカだね」と言われていくうちに赤名リカに近づいていった気がします。最終的には自分が納得できるリカを演じるために、その言葉に至るまでの気持ちを探っていかなきゃいけないので、「少しずつ近づいて」「近づいたら離れて」を繰り返しました。

──リアリティのある人物として赤名リカを演じられましたか?

石橋 リカは、ものすごく大胆ではあるんだけど、その反面、誰よりも繊細で、誰よりも傷つきやすい。なのに「傷ついてない」と言ってしまう。身も心も裸のまま戦場に行ってしまうような女性だなと、愛おしさを感じた分、演じていて苦しくもなりました。

──石橋さんがこれまで出演された作品を観ていると、役に寄り添っているので実際に存在する人物のように感じることができます。でも、赤名リカって実際には……。

石橋 いないですよね(笑)。だから、自分にとっては挑戦になりました。いままでは映画のお仕事をやらせていただくことが多くて、いわゆる映画的な時間の使い方をしてきた作品に出逢ってきたんです。今回はドラマということで、期間内にたくさんのシーンを撮らなきゃいけないし、3人の監督の方にそれぞれの意志があって。自分がリカを理解するまでは手探りの状態でしたけど、頭でっかちになると動けなくなってしまうので「みんなに助けてもらえればいいや」と悩みすぎないように、まわりの方に頼りながらリカを作っていきました。


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