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UPDATE|2020/05/05

AV引退から1年、レジェンド吉沢明歩が振り返る「新人時代と恵比寿マスカッツ時代」

撮影/松山勇樹


──実は、本書で言及されている『おねマス』の総合演出を担当していたマッコイ斉藤さんがマスカッツを野球チームの打順にたとえた記事は、私が担当したんですけど、「次に不動の5番なのが吉沢明歩です。彼女は人一倍、空気を読みますからね。でしゃばらないし、自分の与えられたことは100パーセントでやる。こんないい打者はいないですよ」と評していました。

吉沢 そうだったんですね。当時は収録現場に行くのも憂鬱で、胃が荒れるんじゃないかってぐらい緊張感があって、ゴハンも喉に通らなかったんですよ。

──AV女優としてのキャリアは十分だったのに、そこまで緊張していたんですね。

吉沢 良い意味でAVの撮影も引退作まで緊張しっぱなしだったんですけど、現場に行きたくないなとは思わなかったです(笑)。

──「おねマス」の吉沢さんは堂々としていた印象ですけどね。

吉沢 芸人さんじゃないのにひな壇に座って、何をしていいのか、どうやって自分を出せばいいのか分からなかったんですよ。でも自分のコーナーを持たせて頂いてからは、スタッフさんが私の得意・不得意を見極めて、番組での活かし方を考えてくれたので、すごく愛情を感じました。

──吉沢さんの活かし方と言うと?

吉沢 大勢の中で率先して前に出るよりは、1コーナーを持たせて何かやらせたほうが面白いだろうと。その中でパッと出た一言が、いかに刺さるかを自分なりに毎回考えていました。

──他のマスカッツメンバーにライバル心はありましたか?

吉沢 当時はRio.ちゃん、(蒼井)そらちゃん、みっひー(みひろ)なんかが自分の個性を活かしてガンガン前に出ていたので刺激になりましたけど、ライバル心とは違いますね。

──メンバーだけで打ち合わせみたいなことはしなかったんですか?

吉沢 話し合っている子たちもいたんですけど、そうやって準備して何かをやったら、マッコイさんに怒られるんです。予定調和的なことを嫌うんですよね。

>>インタビュー(2)「AV女優としてのジレンマ」はこちらから

吉沢明歩
▽『単体女優 AVに捧げた16年』(光文社)
発売日:3月28日
定価:1,760円(税込)
出版社:光文社
AUTHOR

猪口 貴裕


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