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UPDATE|2020/06/21

遠藤利明・元五輪担当相が語る(3)「オリパラ延期の追加費用はどこから?」

左から井上咲楽、遠藤利明 撮影/松山勇樹



遠藤 先程お話した水素社会を実現する技術に関しては、延期している間にさらに開発が進む可能性が期待できます。そして、大会本番では水素エネルギーの技術、8Kの映像技術、バリアフリーを進める技術、空港などで使われる最新の顔認証システムの画像解析技術など、さまざまな技術が目に見える形となって活用されます。それが次の日本経済を動かす活力になっていくはずです。「オリンピック・パラリンピックはお金がかかりすぎる」という批判は常にあります。それでも大会を開催することには、私たちの気持ちが高まるだけでなく、新たな技術の可能性を感じることによる経済効果を含め、多くのメリットがあるわけです。私は、投資の何十倍ものリターンがあると考えています。

井上 オリンピックは、発展の節目みたいなものですね。

遠藤 新型コロナウイルスの感染が終息した後、オリンピック・パラリンピックを開催することで、また世界から多くの方が日本を訪れてくださるはずです。それは私たちが今の状況に希望を持つための支えにもなるのかな、と。その意味でも中止ではなく、延期。この判断は正しかったと思います。もちろん、追加費用はかかってきますが、それ以上に多くのものを日本にもたらしてくれるはずです。

>>(4)に続く(21日12:00公開)

(取材・文/佐口賢作)

▽井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。A型。現在は『アッコにおまかせ』(TBS)などバラエティ番組を中心に活躍。
Twitter:@bling2sakura

▽遠藤利明(えんどう・としあき)
1950年1月17日生まれ、山形県出身。自民党所属衆議院議員。山形県会議員を経て1993年、衆院初当選。副文科相、五輪担当相などを歴任。衆院山形1区、当選8回。

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