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UPDATE|2020/06/26

NGT48の新センター・藤崎未夢、研究生にして夢を掴んだ真摯なアイドル人生

6月12日にはTwitterでニューシングルのセンターを務めることをファンに報告した。(藤崎未夢Twitter @miyu_miyu_NGT48より)



 ドラフト会議ではギリギリの指名。ダンス経験はゼロ。振り覚えは悪い。運動は大の苦手。そんな藤崎だが、スタッフからは信頼されている。NGT48メンバーにダンスを教えている女の先生は、「みゆみゆ(藤崎)は次の日には踊れるようになっているから」と一定の信頼を置いているという。教えた日にはできなくても、家で練習して、翌日のレッスンに臨むということだ。

 話を1月の選抜コンサートに戻す。藤崎は、「レッスンからコンサートが終わるまで絶対に泣かない」と決めていた。研究生にとってはあまりに大きな不安を抱えていたから、一度決壊したらフロントメンバーなど務められないと判断したのだろう。それに、後ろで踊る先輩の気持ちを考えたら、めそめそしているわけにはいかない。

 結果、藤崎は涙を流すことなく、2時間15分のステージを終えた。裏にハケると、見知った顔があった。ダンスの先生だ。藤崎のことは加入当初からよく知っている。その顔を見ると、藤崎の緊張の糸は一瞬で切れた。気が付いたら抱き合っていた。

「今も思い出すと泣きそうなんですけど……」と言いながら、取材中の藤崎は泣いていた。

 6月に入って、キャンプ・アウトドア情報メディアでの連載も決まった。最後方から巻き返すアイドル人生が始まった。

 5枚目のシングルをリリースするにあたり、NGT48に向けられている視線を、藤崎はどう考えているだろう。自分だけで抱え込むことなく、30人で立ち向かってほしい。それが今作のNGT48に課せられた使命だ。
AUTHOR

犬飼 華


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