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UPDATE|2020/07/25

Mr.議員立法の実務派・山下貴司元法相が語る「仕事と派閥と家族」(前)

左から井上咲楽、山下貴司 撮影/松山勇樹



山下 ……実は妻や子どもには相談せずに辞めました。事後報告で、泣いていましたよね。本当に申し訳なかったと思っています。

井上 ちなみに、ご自身で辞めると決めてから辞表を出すまではどれくらいの時間をかけたんですか?

山下 漁船衝突事件が起きて、その対応にずっとモヤモヤがあって、これは譲れない! という出来事があり、そこから1週間から10日くらい。悩んでいる期間中に気持ちを整理しようと朝早く起きて、家族が寝ている間に辞表を書いてみたんです。「本当に自分はこの辞表を出せるのか?」と自問自答して、書き終わったら「出すしかない」と思っていました。今となっては家族も辞めてよかったと言ってくれますけど、直後はね(笑)。大馬鹿野郎ですよ。

井上 アハハ! でもその決断力、私も欲しいです。

山下 読者の皆さんもそうだけど、「これは許せない」「やるしかないな」と思うタイミングが人生で1回、もしかすると何回かやってくると思います。そのとき、やって後悔するのと、やらずに後悔するのと、どちらを選ぶのか。一度しかない人生ですから。僕は、やらずに後悔するのが絶対に嫌だなと思った。それで、政治家になっちゃったんですけどね。

>>(3)は25日12時公開

(取材・文/佐口賢作)

▽井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。A型。『おはスタ』(テレビ東京)の水曜レギュラーほかバラエティ番組を中心に活躍。Twitter:@bling2sakura

▽山下貴司(やました・たかし)
1965年9月8日生まれ、岡山県出身。自民党所属衆議院議員。東京大学卒業後、検察庁検事を経て衆議院議員に。令和初の法務大臣であり、8年で10本の議員立法を実現し、Mr.議員立法と呼ばれる。
CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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