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UPDATE|2020/07/25

Mr.議員立法の実務派・山下貴司元法相が語る「仕事と派閥と家族」(前)

左から井上咲楽、山下貴司 撮影/松山勇樹

『月刊エンタメ』に連載中の「井上咲楽の政治家対談」、法務大臣などを歴任した山下貴司議員が登場。自民党ライブ・エンタテインメント議員連盟の事務局長も務める山下議員が、議員に転身を決めた瞬間と家族の反応とは。(6回連載の2回目)

【写真】山下議員にサイン入り著書をもらうイノサクさん

>>(1)はこちら

井上 山下さんは東大の法学部を卒業して検事に。外交官も経験されていて、それこそエンタメの世界で描かれるようなエリートコースです。いつ頃、議員になろうと思われたんですか?

山下 きっかけは、2010年9月に尖閣諸島沖で発生した中国漁船衝突事件(沖縄県石垣市の尖閣諸島沖領海で、立ち入り検査のために停船を命じた海上保安庁の巡視船に対して、中国漁船が船体をぶつけた事件。 海保は中国人船長を公務執行妨害容疑で逮捕し、検察は起訴する方向だったものの、勾留期限を残したまま釈放。日中関係を忖度した菅直人内閣による官邸主導の不起訴だったとされる)です。当時の政府の対応を見ていて「このままでは日本が持たない」と頭にきて辞めたんですね。

井上 そうなんですか!?

山下 だから、今回の検察庁法改正案の問題(東京高検の黒川弘務検事長の定年延長に関する問題。詳しくは(4)で)で、検察OBが立ち上がった気持ちは分かるんですよ。だって僕自身、「何で釈放するんだ!」と政府の対応に腹を立てて辞表を出した人間ですから。

井上 それで政治家になろう、と?

山下 政府に頭にきて辞めたわけですから、今度は政治を動かしてやろうと思ったんですね。周りの人はみんな止めてくれましたよ。「絶対に勝てないから」「相手は強いから」って。

井上 ご家族の反応は?

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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