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UPDATE|2020/09/13

ヒロシが語るソロキャンプの魅力「自由に遊べばいい、自由さが醍醐味なんです」

ヒロシ


──ヒロシさんは小学生低学年の頃にご家族とキャンプをしたことが、外遊びを始めるきっかけだったと本の冒頭にも書かれていました。こうした外遊びはずっと続けていたのですか?

ヒロシ はい、キャンプで外遊びの楽しみを知ってからは、一人で山に行っては秘密基地を作ったり、海に行っては取ってきた貝を焚き火で食べたりを地元でずっとやっていましたね。大学に入って本格的に芸人を目指し始めると時間もゆとりもお金もなくなるから、外遊びから離れたんですけど、2003、4年くらいかな? やっと売れて金も持ち始めてからは、キャンプ道具を一式揃えてグループキャンプをするようになりました。

──最初からソロキャンプではなかったんですね。

ヒロシ そうですね。その当時はソロでやる、という選択肢は見つからなかったですね。

──では、ソロキャンプに惹かれるきっかけや理由があったのでしょうか?

ヒロシ はい、ソロの“自由”であることが、僕が追い求めていた理想のキャンプの形だったんです。簡単な話、人が何人かが集まればその段階で個人の自由ってなくなりますよね。例えばこれからご飯を食べに行こうという話をしたとします、何を食べたいですか?

──今は……中華ですかね。

ヒロシ あ~、僕はカレーが食べたいので中華はイヤですね。けど僕はみんなといると空気を読んだり気を使ってしまう体質なので、この場合「カレーがいい!」と言えず「中華、いいですね」と答えてしまうんです。この段階で一つ僕は自分を押し殺して我慢をしているわけです。衣食住を人と共にするって、この我慢と忖度の連鎖で、それがグループキャンプという場所ではより密接になるわけですから、僕はとてつもなく息苦しさを感じてしまうんです。ましてや僕がこれまで経験してきたグループキャンプは、僕が一番やる気があるからと、なぜか食材から道具まで僕が全て揃え、車も出して高速の料金も僕が払って。一体コレは何をやっているんだ!?というぐらいに負担をかけられて。人とキャンプをやるたびに「しんどいな……」と思うようになっていたんですよ。確か2010年かな? もう我慢の限界がきて、それならもう一人でやってしまおう!と、初めてソロキャンプをやってみたんですよ。

──そこでソロキャンプにハマッた!

ヒロシ いやぁ、それがこの時は楽しいという気持ちもありつつ、夜になると木が揺れる音が何かの叫び声に聞こえたり、何かに襲われるんじゃないか?みたいな「怖さ」が勝って、しばらく止めようと思いましたね。けど「誰かに邪魔されずに自分だけの遊びができる」という楽しみだけは染みついたので、ソロ用の道具をちょくちょく見るようになったんですね。今のようにガッツリとソロキャンプを始めたのはこの5、6年なんです。

※インタビュー後編「キャンプが人生を変えてくれた」は13日(日)午前11時公開予定


(プロフィール)
▽ヒロシ 1972年1月23日、熊本県生まれ。九州産業大学卒業。お笑い活動のほか、ラジオパーソナリティなど幅広い分野で活躍。自身が自ら趣味であるソロキャンプ動画の撮影編集を行うYouTube『ヒロシちゃんねる』は登録者90万人を突破。初のソロキャンプ本『ヒロシのソロキャンプ』(学研プラス)が発売中。
AUTHOR

田口 俊輔

CREDIT

取材・文/田口俊輔 撮影/松山勇樹


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