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UPDATE|2020/09/21

元引きこもりから女子プロ王者へ…スターダム・岩谷麻優が“遅咲き”人生を語る「私にはプロレスしかない」

岩谷麻優 撮影:大川昇



そのあたりの話については、つい先日、発売された初の自伝『引きこもりでポンコツだった私が女子プロレスのアイコンになるまで』(彩図社・刊)に詳しく書かれている。なかなかヘヴィーな話も多いのだが、そこは「岩谷文体」とでもいうべき軽妙な筆致で描かれているのでサクサク読み進めることができる。引きこもりだった少女が、世界の檜舞台・MSG(マディソン・スクエア・ガーデン)のリングに立つまでの奇跡の物語は、女子プロレスに興味がない人でも間違いなく楽しめるはずだ。

「いまはもう逃げようとは思わないです。自分の生きる場所はプロレスだと確信しているし、私にはプロレスしかないので、もう逃げ場がないんですよ(笑)。一時期、2021年のスターダム10周年で区切りをつけて引退しようと考えていたこともあるんですけど、そんなことも考えなくなりました。というか、プロレス生活が充実しすぎていてセカンドライフがまったく思いつかないんです」

6月から興行を再開したスターダムだが、やはりコロナ禍には抗えず、大会直前になって中止が決まる、という事象が続発。8月には横浜武道館で「プロレスこけら落とし」を開催する予定だったが、止む無く中止となった。変な話、ビッグマッチが流れるとタイトルマッチも行われないので、チャンピオンはいつまでも王座から陥落しない、ということになるが……。

AUTHOR

小島 和宏


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