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UPDATE|2020/09/22

田村憲久議員に直撃、自民党のコロナ対策のすべて(前)「自民党と官邸の対策本部はどう違うんですか?」

左から井上咲楽、田村憲久 撮影/松山勇樹



井上 都知事の会見を見ていて、「コロナ向けの病床を増やしています」「第二波に向けて十分な数を確保できています」と。そう聞いて安心する一方で、他の病気の患者さん受け入れていく体制は変わらずに安定しているのかな? と心配もしてしまいました。

田村 受診して大丈夫なのか? という不安は広がっています。実際に3月以降、国民の皆さんが医療機関に行かなくなっている傾向はデータとして出ています。コロナへの感染が怖いという意識が働き、小児科の予防接種を打たなくちゃいけないのに子どもを病院に連れて行かない。慢性の糖尿病などの病気を抱えておられるのに、診察は受けずに薬だけ長期間もらっている。そんなふうに、コロナの患者さんを扱っている医療機関以外でも患者さんが来ない状況になっています。

井上 そうなんですね。

田村 これには2つの大きな問題があります。1つは医療機関の収入が減り、医療経営が全体に圧迫されていること。もう1つは、患者さんの健康被害です。予防接種も既往症の治療も「不要不急」ではありません。接種を受けていただく必要があり、治療を行ってもらわなければ病状が悪化する可能性があるわけですから。

井上 そうですよね。

田村 コロナウイルスの感染者数は累計で2万人強(取材時点)。他の病気にかかっている方の数は数千万人です。あなたの命、健康がコロナだけではなく、持病によっても脅かされる、そんな状況の方が怖いですよ、と。こうした状況を改善するため、「この医療機関は感染予防対策を行い、安全です」と示すマークなどを作り、安心して医療機関を受診できる環境を整えていきたい。そんな活動を厚生労働省にやってもらうよう働きかけています。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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