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UPDATE|2020/10/17

野田聖子議員に聞く、安倍元総理の素顔と辞任の裏側「持病を抱えながらもリーダーを続けて欲しかった」

左から井上咲楽、野田聖子 撮影/松山勇樹

『月刊エンタメ』に連載中の「井上咲楽の政治家対談」、今回は自由民主党幹事長代行を務め、郵政大臣や総務大臣などを歴任してきた野田聖子議員が登場。同期だから知る安倍元総理の素顔と辞任の裏側とは。
※取材は9月8日に行いました

【写真】取材後、お酒好きの野田議員からサプライズでお酒のプレゼントも

井上 先ほどまで自民党本部で取材していたんですよ(取材日は、自民党総裁選挙に向けた立会演説会が行われ、石破茂氏、菅義偉氏、岸田文雄氏が立候補の決意などを述べた)。

野田 私もテレビで観ていましたよ。

井上 どうでした? 印象は?

野田 それぞれの個性が出ていたよね。菅さんは無難で、石破節は少しくどい感じがしたし、岸田さんは気負いが見えた。ものすごく温厚で、穏やかな人だから、そのぶん一生懸命、自分を奮い立たせているんでしょうね。中でも驚いたのは菅さんが「不妊治療の保険適用」を明言したこと。びっくりして、そこしか覚えていないくらい。

井上 そんなにですか!

野田 一般的には「ふーん」と思うかもしれないけど、これは途轍もないことなんです。私たち女性議員が20年かけて不妊治療の保険適用について取り組んでいるけど、厚生労働省にはけんもほろろに断られてしまったの。

井上 それを菅さんが発言したと。

野田 そう。ここで言っちゃったからには、総理になったらやらざる得ないでしょう。咲楽ちゃんは? 印象に残った話はあった?

井上 菅さんが「携帯料金引き下げ」や「ふるさと納税」に触れたところです。生活に密着した話題なので、私たちの世代が政治に興味を持つきっかけになるかも、と。あと、岸田さんは宏池会の会長として義務感から総裁選に出ているのかな、本心はどうなのかなとも考えちゃいました。

野田 いや、そこは違うと思います。だって国会議員だったらみんな出たい。総理大臣になりたいもの。

井上 じゃあ、菅さんも?

野田 絶対に思っていたはず。国会議員になったら、みんな総理になることを考える。総理の持つパワーで世の中をよくするのが、究極のゴールでしょう。むしろ私は「目指していない」と言う人は嘘つきだと思っている。だって、総理になれば困っている人をいっぱい助けられるのに。

井上 確かに、できることは格段に増えそうです。

野田 そう。だから、人をハッピーにしたいと考えるなら、一番に目指すところは総理だと思う。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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