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UPDATE|2020/10/18

野田聖子議員が語る、男社会の中で生き抜くもどかしさ「女性の入閣はいつまでも“サプライズ”」

左から井上咲楽、野田聖子 撮影/松山勇樹



野田 女性が能力を持ち、発揮してきたことで、男性は不安になっているんじゃないかな? 互角に戦ったら負ける……と思って、男性側が頑なになってきている気がします。たとえば、私が総裁選に出ると手を上げたとき、推薦人がなかなか集まらない理由の1つとして、「野田聖子は女性政策しかやらない」と言われます。でも、「え? 何それ」と。少子化対策は女性政策かな? 経済政策でもあるし、教育政策でもあるし、少なくとも男性否定政策ではないよね。この国をアップグレードさせるために、やっていかなければいけないことをやろうと言っているだけ。だけど、一定数の人たちが「野田聖子は女性のことしか言わない」と否定から入ってくるわけです。その風潮は最近、さらに強くなっていると感じるし、それを口実に「応援しない」という男性議員も増えているんだよね。

井上 えー!

野田 もちろん、「頑張って」と言ってくれる男性議員もいるにはいます。でもね、こっそりなんです。表立って「野田聖子を応援しよう!」という声はなかなか……。

井上 やっぱり政治の世界は、男性社会なんですね。

野田 そうね。でも、考えてみると日本のほとんどの世界がそうなんじゃないかな。出版も、芸能界も。咲楽ちゃんはどう感じている?

井上 実力で結果を出しても、「女性だから……」と見られちゃうのはつらいですよね。

野田 ついこの間も、情報番組に出演していた元政治家の東国原さんが真面目な顔で、総裁選後の組閣の予想をしていて「あとはサプライズで女性が2人ぐらい入るんでしょうかね」と言っていた。サプライズなのよ、私たち女性は。しかも、スタジオにいる人は男性も、女性も、誰1人として否定しないという。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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