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UPDATE|2020/10/18

野田聖子議員が語る、男社会の中で生き抜くもどかしさ「女性の入閣はいつまでも“サプライズ”」

左から井上咲楽、野田聖子 撮影/松山勇樹



井上 私も組閣や総裁選をテーマに取材を受けると、必ず「女性議員は誰が入閣すると思う?」と聞かれました。「男性議員は?」とは聞かれないです。

野田 おかしいよね。サプライズって、おまけみたいな感覚? 組閣の演出として面白がっている? って感じちゃう。でも残念だけど、ずっとこうなんです。私は27年間、国会議員をやってきて、とんでもない大臣もいっぱい見てきました。だけど、その人たちは男性だからレギュラー。一方で、女性の仲間たち、すごく優秀な女性が専門性を活かして、実力で大臣になっても受け止められ方は、サプライズ。

井上 うーん……。

野田 暗くなっちゃうよね。でも、大丈夫。若手の女性議員がいじめられそうなったら、私のようなキャリアを積んだ“守れる側”も少しずつ増えているから。私の取り柄は女性の中で一番長く国会議員をやっていること。自民党のジュラシックパークのような環境を生き抜いてきたから、みんな相談に来てくれます。そうだ、咲楽ちゃんも政治家になりなさいよ。

井上 私がですか!?

野田 今、何歳?

井上 20歳です。

野田 じゃあ、あと5年で立候補できるね。私は26歳からやっているから。

井上 6年後か……。改めて、すごいですよね。

野田 ずーっとやってきたのは、自分でもちょっとすごいなと思っている(笑)。

(取材・文/佐口賢作)

▽井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。A型。『アッコにおまかせ!』(TBS)、『おはスタ』(テレビ東京)、『サイエンスZERO』(NHK Eテレ)などに出演中。Twitter:@bling2sakura

▽野田聖子(のだ・せいこ)
1960年9月3日生まれ、福岡県出身。自由民主党幹事長代行。衆議院議員。上智大学卒業後、26歳で岐阜県議会議員に。93年、衆議院初当選。以後、当選9回。総務大臣、衆院予算委員長などを歴任。
CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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