そして指原が卒業するとき、煽りを伝承していったのが松岡はなだった。
「博多での感謝祭の前日ですね。リハーサルをしているときに、さっしーさんが『私、明日から煽らないから』って。『これからもずっとやってね』って私に突然、言ってきたんですよ。どうしよう?って思ったけれど、やるしかないじゃないですか。ところが当日のリハーサルでボロボロになっちゃって……声の出し方もわからないし、なにを言っていいのかもわからなくなってくる。さっしーさんがアドバイスしてくださったんですけど、どうにもならなかったんですよ。
それで私が本番前なのに、すごく泣いちゃって。そんな私に気づいてくれてさっしーさんが開演ギリギリまでステージ裏でつきっきりで練習してくれて。いつのまにか同期の麻莉愛と緋杏も私の横にぴったりとついてくれていて、4人でずっと練習していましたね。当日はもう緊張しかなかったですけど、ツアーをやっていくうちにいい感じになってきました。それっきりコンサートができないでいるんですけど……」
これまでは「できないこと」が多かったが、これからは「できるようになったこと」が増えていく。
そして劇場オープンを待つ間にも、いままでにはなかった流れができていった。
「やっぱり大きいのは『HKT48 THE LIVE』(歌声だけで聴かせる配信ライブ)ですね。めちゃくちゃ緊張するんですよ、あれって。自分が歌う5秒前なんて、もう自分の心臓の鼓動がみなさんにも聴こえちゃっているんじゃないかっていうぐらいバクバクしていて。でも、そのおかげで緊張に打ち克つ力を身につけられたんじゃないかなって思います。
あと地元でのお仕事が増えましたよね。もっともっと、たくさんの福岡の方にHKT48のことを知ってもらって『福岡の顔』になりたいです!」
新劇場のオープンまで10日を切った。松岡はなの「2020年で20歳」イヤーはまだ2か月も残っている。活躍の場を得た彼女に注目してみたい。
(つづく)
【あわせて読む】HKT48 田中美久、着衣プールに挑戦“19歳初グラビア”の破壊力にファン驚愕