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UPDATE|2020/12/06

立憲民主党幹事長・福山哲郎議員に聞く、菅総理の印象「敬意を表しエールを送りたい、けれど…」

左から井上咲楽、福山哲郎 撮影/松山勇樹



福山 学生への支援、家賃支援、持続化給付金など、さまざまな対策に我々のアイデアが入り、補正予算が組まれたわけです。協議会の現場では、政府の動きが鈍いとき、自民党では今、菅義偉内閣で厚生労働大臣をやっている田村憲久さんが、立憲民主党では逢坂誠二政務調査会長が同じ意見で政府に働きかけるような場面が何度もありました。大事なのは、政治が国民のために機能すること。手柄争いしている場合ではない場面がいっぱいあるんです。僕らは東日本大震災のときの経験があり、危機が迫る場面で与野党が互いの意見をすり合わせることの重要性はよく分かっていました。

井上 1つの目的に向かって、それこそ、コロナ対策や災害支援などを考えていくとき、与野党が協力している姿。それがなかなか私たちの目に見えないのが残念ですよね。

福山 野党は常に与党と敵対し、批判ばかりをしているわけではないんですよ。

井上 始まって間もないですが、菅政権にどんな印象をお持ちですか?

福山 まず1つは、7年9カ月の間、官房長官という激務をこなされてきたその精神力と体力に敬意を表したいと思います。加えて秋田県から上京されて、自民党内で二世議員でも三世議員でもなく、派閥もなく、総理まで登り詰められたご努力というのは、想像を遥かに超えるものだと思います。日本国のリーダーになれたわけですから、ご自身のやりたい政治を、まず国民に示していただいて、ご奮闘いただきたいとエールを送りたいですね。一方で、安倍政権の中で限界が見えてきたアベノミクス。それから、北朝鮮による拉致問題や北方領土の問題もなかなか動きませんでした。さらに森友・加計学園、桜を見る会という課題も置き去りのままです。こういった安倍政権の負の部分についてどういう考え方をされているのか。正直に国民の皆さんに説明していただきたい。これは非常に率直に、そう思っています。

(取材・文/佐口賢作)

▽井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。A型。『アッコにおまかせ!』(TBS)、『おはスタ』(テレビ東京)、『サイエンスZERO』(NHK Eテレ)などに出演中。
Twitter:@bling2sakura

▽福山哲郎(ふくやま・てつろう)
1962年1月19日生まれ。立憲民主党所属参議院議員。同志社大学、京都大学院卒。大和証券を経て、松下政経塾に入塾。1998年、参議院議員に。現在は立憲民主党幹事長を務める。
CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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