FOLLOW US

UPDATE|2021/01/17

WACK合宿ドキュメンタリー、監督が語る裏側「感情を引っ張られる現場、でも同情はご法度」

映画『らいか ろりん すとん -IDOL AUDiTiON-』より (C)WACK.INC


――オーディション合格者に共通するものはありますか?

岩淵 必死じゃないと出てこない言葉というのがあるんですよね。パッとインタビューを取りに行くと、涙を流していても、自分の感情をありのまま言葉にしてくれるんです。その感情にウソがないんですよね。そうやって殻を破れた子は残りますよね。

宮地 自分のことでいっぱいいっぱいな子が落ちている印象があって。残る人たちは、グループを組んでパフォーマンスをするにしても、自分をどう見せるかよりも、グループのパフォーマンスをどう見せるかに集中している気がします。そういう意味では、渡辺さんの求めていることを、ちゃんとできているんでしょうね。

岩淵 それを器用にやろうとする子もいて、そこは見透かされてしまいますよね。

宮地 本当に心からやっているかが大切なんですね。

岩淵 リーダーっぽく振舞う子もいるけど、渡辺さんはもちろんWACKさんのスタッフも含めて、ずっとグループを見てきたわけですから、プロの目はごまかせないです。

――最後の質問ですが、移り変わりの激しいアイドルシーンで、どうしてWACKは存在感を示し続けていると思いますか?

宮地 現状に胡坐をかいていないことだと思います。2020年に緊急事態宣言が発令されたときも、渡辺さんは今この時期に何ができるのか、この状況でどうすればライブができるのかをずっと考えていました。とにかく止まっちゃダメなんだと。僕が知っている限り、音楽業界でそういう人は少なかったんですよね。絶対に渡辺さんも落ち込んでいたと思うんですけど、全く諦めていないんです。

岩淵 初めて渡辺さんとお仕事をしたときはWACKも小さくて、がむしゃらにやっていましたけど、あの頃と比べて今も各グループ、ライブの熱量は変わらないですし、常に自分と向き合って前を見続けるという根っこの部分は変わってないんですよね。

【あわせて読む】BiSH セントチヒロ・チッチが語るオーディション「嫌われようが、言いたいことは全部言って帰ろうと決めていた」

▽『らいか ろりん すとん-IDOL AUDiTiON-』
1月15日(金)よりテアトル新宿ほかにて全国順次公開
監督:岩淵弘樹 バクシーシ山下 エリザベス宮地
プロデューサー:渡辺淳之介
撮影:岩淵弘樹 バクシーシ山下 エリザベス宮地 白鳥勇輝
出演:BiSH BiS EMPiRE CARRY LOOSE 豆柴の大群 GO TO THE BEDS PARADISES WAgg オーディション候補生
配給:松竹 映画営業部ODS事業室/開発企画部映像企画開発室
2020年/82分/ヴィスタサイズ/2.0ch ステレオ/(C)WACK.INC

▽『らいか ろりん すとん-IDOL AUDiTiON-』公式サイト
http://rolin-ston-movie.com/
AUTHOR

猪口 貴裕


RECOMMENDED おすすめの記事