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UPDATE|2014/08/23

AKB48が東京ドームで見せた次世代メンバーへのバトン

8月18日、AKB48単独での東京ドーム公演が行なわれた。今回は、卒業などのイベントごとはなく、スタンダードなコンサートとなった。

“本店”と呼ばれるAKB48にはベテランのメンバーをはじめ、兼任で松井珠理奈や山本彩など各グループのエースも集結している。選抜総選挙でもそういったエース級のランクインが目立ち、AKB48の未来を危ぶんでいる人もいるかもしれない。

 だが、今回の単独公演では、AKB48の若手メンバーの成長、そして“本店”の面白さが感じられた。

 まずオープニングの『言い訳Maybe』では自転車で登場。同曲のMVを思い出させる粋な演出だ。そして全員曲の『Dreamin’ girls』から『Dear my teacher』の、初期を思わせる流れ。秋葉原の劇場から東京ドームまで重ねてきた思い出や少女たちの夢、青春が表現されていたと思う。



コンサート中盤のジャズアレンジ・シングルメドレー (c)AKS

 どんな会場であっても劇場と同じように、コンサートは人が育つ場であり、ファンを楽しませる場である。場数を踏んできたベテランメンバーたちはパフォーマンスで後輩たちへの手本を示し、若いメンバーは前に出たいともがき、必死に食いつこうとする。

 AKB48の魅力は、今回のコンサートに象徴的なバラエティに富んだ楽曲や衣装もそうだが、移り変わる流行を写す"鏡"となるメンバーたちがとにかく面白い。

 どこか冷めたというか、引いた立場で自分を見る“今っぽさ”を持つ少女たち。アイドルの旬が長いものではないということを理解し、それを分かっていても、花を咲かせるために彼女たちは歌い踊り続ける。

 そうやってきっとこれからも、AKB48からスターが生まれ、アイドル界の中心を担う存在であり続けるのだろう。

 
東海林その子 メジャーどころを中心に、女子アイドルを追いかけています。女の子が変化する一瞬一瞬を見逃したくないです。

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