FOLLOW US

UPDATE|2021/02/21

タブレット純がムードコーラスに魅せられた人生を語る「幼少期から変わり者だという自覚はあった」

タブレット純 撮影/山上徳幸

突拍子もない言動から奇異の目で見られることも多い、芸人・タブレット純。だがその実像は単なるイロモノ芸人ではなく、実力派ミュージシャンという面も併せ持っている。数奇な運命を辿りながら現在に至るまで、どのような道を歩んできたのか? その圧倒的な個性はどのようにして作られたのか? ムードコーラスの魅力に迫った著書『タブレット純のムードコーラス聖地純礼』(山中企画)も話題となっている本人に直撃した。

【写真】ムードコーラスの語り部、タブレット純の撮り下ろしカット

「自分はどうやら変わり者なんだなという自覚は小さい頃からありました。なぜ他の人と違うのかというと、やっぱりそれはセクシュアリティの話に行きつくと思う。当時は今よりもLGBTなどに対する理解が社会になかったし、ましてや子供だから自分たちと違う人間に対して排他的になるじゃないですか。そうすると、どうしたって浮いちゃいますよ。

そんな僕でしたけど、一応は周りに合わせて『リンドバーグが好き』とか言ってはいたんです。なにしろ当時はバンドブームでしたからね。実際はリンドバーグなんて一度も聴いたことがなかったですけど(笑)。ボーカルの渡瀬マキさんがボーイッシュだったから、これなら自分的にもギリギリ許容範囲かなと思って」(タブレット純、以下同)

タブレット純は、ひらすら自分だけの趣味に没頭する少年だった。AMラジオ、昭和歌謡、相撲、プロレス、プロ野球……。勉強もスポーツも全然ダメで、女生徒からも一切モテない。学校には居場所なんてあるわけもなかった。

AUTHOR

小野田 衛


RECOMMENDED おすすめの記事