FOLLOW US

UPDATE|2021/02/10

女優・坂井真紀が語る高橋伴明監督の撮影現場「伴明さんはすごく豪快で生命力あふれる方」

坂井真紀 撮影/松山勇樹 スタイリスト:梅山弘子(KiKi inc.)ヘアメイク:ナライユミ



――苦しむ父親の介護を献身的にするシーンなどは、観ているこちらまでしんどくなるほど、鬼気せまる緊張感がありました。そのあたり、父親役の下元史朗さんとは事前に摺り合わせなども?

坂井 台本に書かれてあることをなるべく忠実に表現した、という感じに近かったかもしれないです。史朗さんご自身は監督ともすでに何度もご一緒されていて信頼関係を築かれている方なので、私はとにかく必死で、智美がこれまで積み上げきたであろうものが嘘にならないように考えました。

ひと口に“寝たきり”と言っても、ただ寝ているわけではもちろんないので、その時々の容態を的確に表さなきゃいけない。そもそも正解があることではないですし、実の親に対してとなると、馬鹿丁寧にやるのも違う。その距離感はやっぱり難しかったです。(取材・文/鈴木長月)

後編<坂井真紀が死生観を語る「子どもができてから心境が変わった」>は11日(木)午前7時公開予定です。

▽さかい まき
1970年5月17日生まれ、東京都出身。映画『痛くない死に方』、『はるヲうるひと』(2021年6月全国公開)、『燃えよ剣』(2021年10月公開)などに出演。


▽映画『痛くない死に方』
2021年2月20日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開
出演・柄本佑 坂井真紀 余貴美子 大谷直子 宇崎竜童 奥田瑛二
監督・脚本:高橋伴明

あらすじ
在宅医療に従事する河田仁(柄本佑)は、日々仕事に追われる毎日で、家庭崩壊の危機に陥っている。そんな時、末期の肺がん患者である大貫敏夫(下元史朗)に出会う。敏夫の娘の智美(坂井真紀)の意向で痛みを伴いながらも延命治療を続ける入院ではなく“痛くない在宅医”を選択したとのこと。しかし、河田は電話での対応に終始してしまい、結局、敏夫は苦しみ続けてそのまま死んでしまう。「痛くない在宅医」を選んだはずなのに、結局「痛い在宅医」になってしまった……河田は、先輩在宅医・長野(奥田瑛二)の元で在宅医としての治療現場を見学させてもらい、在宅医としてあるべき姿を模索することにする。2年後、末期の肝臓がん患者である本多彰(宇崎竜童)を担当することになった河田は、果たして、「痛くない死に方」を実践できるのか…。
(c)「痛くない死に方」製作委員会

RECOMMENDED おすすめの記事