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UPDATE|2021/02/17

二軍からのスタート、STU48の“透明な原石”石田千穂、加入からセンターまでの軌跡を振り返る

1月15日、STU48は日本武道館でコンサートを開催した。1席おきに観客を入れるという感染症対策を取りながらも、客席はよく埋まっていた。

【写真】日本武道館コンサートで堂々としたパフォーマンスを魅せる石田千穂

新曲の初披露はいつだって緊張するものだ。しかし、この日のこの舞台をどのメンバーよりも強い緊張感をもって迎えた者がいた。

選抜メンバーの16人が一人ずつモニターに映し出される。武道館全体が息をのんで、センターの発表を見守る。STU48にとって6枚目となるシングル『独り言で語るくらいなら』のセンターは、18歳の石田千穂だった。

この曲で初めてセンターの座を掴んだ彼女ではあるが、恵まれたアイドル人生を送ってきてはいない。

2017年に結成されたSTU48にとって初めてのオリジナル曲『瀬戸内の声』。選抜された16人に石田千穂の名前はなかった。いわば、二軍からのスタートだった。

石田「私は16人の中に入れませんでした。その頃はこれといった仕事もなくて、もっと頑張ろうと思いました。メジャーデビュー曲『暗闇』の選抜には入れたけど、2列目の端っこでした」

グループに所属するアイドルは、ファンの想像以上にポジションを気にする。悪くはないが、飛び抜けていいわけでもない。石田への評価はそういうものだった。アイドルとして何かが足りなかった。

結成間もないある時、STU48に広島県出身者への仕事が舞い込んだ。しかし、石田は同県出身にもかかわらず呼ばれなかった。自分の存在感のなさをただただ悔しがった。
AUTHOR

犬飼 華


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