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UPDATE|2021/02/10

NMB48は“ナンバトル”でグループを刷新できるのか、劇場公演を忖度なしで徹底レポート

2月2日(火)に開催された「きゅんmart」の公演より 撮影/東由樹


■2月2日(火)きゅんmart
 もはやベテランの加藤夕夏、渋谷凪咲が中心のグループに見えるが、リーダーは中学3年生の塩月希依音(ドラ3)。NMB48全体のキャプテンである小嶋花梨は一歩引いた立場をとっている。しかし、塩月は昨年10月の「次世代コンサート」でもリーダーを務めており、次期キャプテン就任が確実視されている存在。先輩がいてもリーダーになるのは決して不思議ではない。

 自己紹介MCから感じられたが、全員が存在感を発揮できている。やり取りが自然で、面白い。渋谷が前に出すぎず、全体を見渡しながらも、自分の存在感を発揮している。こうなると、若手も自分の力を発揮しやすくなる。MCはそのグループの関係性を浮き彫りにする。

 かといって、MC頼みということはなく、パフォーマンス面でも文句はない。シンクロぶりが心地よい。楽しそうな雰囲気がステージから拡散し、客席も自然とあったまる。配信で見ていてもその雰囲気はダイレクトに伝わってきた。

 個人的には、劇場公演の理想形に近い。優勝候補だ。

筆者採点:92
NMB48

■2月3日(水)LeopAje公演
 6期生が5人配属されたグループ。エース格は、グラビアを席巻し、昨年は写真集も出版した横野すみれだ。2期生のベテラン・石田優美が脇を固める。

 劇場公演が採点されるという初の試みに、メンバーは緊張気味だった。振り付けのミスがいくつかあったし、挨拶は揃わなかった。E2『Don’t look back!』サビ前のアクロバットで貞野遥香が転倒したのは痛かった。

 それらが大きなマイナス材料になることはないが、観客を公演に引き込む力がもうひとつだった。それはインパクトなのか、一体感なのか、それともシンクロ感なのか。グループとして何が課題で、何を見せたいのか。メンバーが話し合うしかない。

 ところどころに目を瞠るものはあった。南波陽向の仕切り、堀詩音の屈託のなさ、『難波愛』の表情、自然な流れのMCは今後の上昇を期待させる。

 聞くところによると、「次世代コン」の直前、6期生による話し合いがあったという。今後、グループ全体において自分たちが何をすべきか――を確認し合ったことだろう。その意気は買いたいが、結果が出るには時間がかかるもの。現時点での評価が永遠の評価ではないので、悲観することはない。

 最下位スタートとなり、涙したメンバーもいたが、連続ドラマの1話目と考えるしかない。3クール目に評価を一変させる公演を期待している。

筆者採点:78
NMB48

AUTHOR

犬飼 華


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