FOLLOW US

UPDATE|2021/02/14

松本まりかが連続ドラマ初主演「人間の本質に目を向けるハードな内容。台本を読んで体が疼いた」

松本まりか

松本まりかが5月14日(金)よりスタートする『WOWOWオリジナルドラマ 向こうの果て』で、連続ドラマ初主演を務めることが決定した。ドラマ主演発表にあたり、松本まりかのインタビューが到着した。

【関連写真】松本まりかがドラマ『妖怪シェアハウス』内で披露したヤマンバギャルのオフショット

物語の舞台は、昭和60年の東京。痴情のもつれから、アパートの一室で放火殺人が発生する。逮捕された池松律子(松本まりか)と、死亡した小説家・君塚公平は幼馴染だった。

事件を担当する検事・津田口の取り調べにも、どこか浮遊しているような態度でするりと躱していく律子。津田口は事件の真相を追って、これまでに律子と関わってきた人物達と接触し始める。

律子はなぜ公平を殺したのか。二人の過去に一体何があったのか。すべての真相が明らかになるとき、閉ざされていた因縁が解き放たれる。

本作の監督を務めるのは、第44回 日本アカデミー賞9部門受賞で注目を集めている映画『ミッドナイトスワン』(20)をはじめ、Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督」(19)、映画『下衆の愛』(16)など話題作を手掛けてきた日本映画界が注目する俊英、内田英治監督。なお、律子を取り巻く男たちを演じるキャストは、今後発表される。

     *     *     *

――オファーを受けた際の感想は?

松本 かなり骨太な作品だなと、その中でどっぷり生きられる役が来たなと思いました。台本を読んでみると、体が疼き、自分の細胞が目を覚ましていくような感覚でした。人間の本質に目を向けるようなハードな内容に驚きましたし、ポップな作品が多い今の時代に、ここまで真逆なものを作れることがすごいなと感じました。生半可な気持ちじゃできないなと思います。こういう作品をやってみたかったですし、ずっと求めていたような作品です。

――今作が連続ドラマ初主演となります。

松本 もちろん、連続ドラマ初主演というのは、普通に考えたら嬉しくて喜ぶべきことですよね。ただ、今は主演ということ以上に、作品の大きさを感じています。この『向こうの果て』という作品の主人公・池松律子を演じられることが私にとってすごく意味を持つだろうなと思っています。

――演じる池松律子についての印象は?

松本 彼女のことを理解するのは前途多難だなと思っています。接する相手によって見せる顔が全然違うんですが、多重人格ではないし、意識的に演じ分けているわけでもない。彼女の奥にある核心に触れないと、チープな表現になってしまうなと思っています。台本を読めば読むほど深みにはまっていく感覚です。それでも、彼女を演じたいという気持ちがメラメラと沸いてくるんです。

タイトルは『向こうの果て』ですが、律子が見ている景色は絶望でしかないんです。だからこそ、その先を見ていないと生きられない、ものすごく死を近くに感じている女性だと思います。今回、「死んでるように生きてる」というセリフがあるのですが、私自身、数年前まで死んでいたように生きていた時期があって。今は、ありがたい環境に身を置けているなと思いますが、当時はお仕事もなくて自分は生産性や存在価値がないと思い込んでしまったことがものすごくきつかったんです。生きる楽しさみたいなものを見失っていたんですよね。そのせいか、生に対しての執着や、求めるものの理想はすごくあるんです。そういう意味では、彼女のことがわかる気がしています。

RECOMMENDED おすすめの記事