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UPDATE|2021/02/20

“元バイトAKB”プロレスラー上谷沙弥「ずっとアイドルになりたかった私がリングを選んだ理由」

上谷沙弥 写真提供・スターダム



ちなみにバイトAKBは2015年2月28日をもって、全員が契約期間を満了。ちょうど新潟でNGT48がスタートするタイミングと重なったので、何人かのメンバーがNGT48に加入している。じつは上谷沙弥もNGT48のオーディションを受けているのだが、残念ながら最終審査で落選。ここから長くて暗いトンネルに突入することとなる。

「たくさんオーディションを受けては、全部、落選。なかなか結果が出ず、もうズタボロ状態でした。太田プロのワークショップオーディションに受かって、所属できることになり、演技レッスンとかに通っていたんですけど、やっぱりアイドルの夢はあきらめきれなくて、自分でも動きつづけていたんです」

そんなある日、目に留まったのがアイドルとプロレスを融合させた企画のオーディション。正直、プロレスにはまったく興味がなかったが、アイドルへの道につながっているのなら、と参加することになった。

上谷は『アイドルをやるために来ました。プロレスはやりません!』と最初から言い続けてきた、というが、168センチという恵まれた体躯、ダンスで磨きあげられた運動神経、そして学生時代にやってきた器械体操で育まれてきた柔軟性……それらをすべて足したら、本人が気づいていないだけで、誰がどう見ても「プロレスラー向き」だった。そして、すぐさまリングの上で彼女の才能は開花する。

「いろんな意味で『強くなりたい』という気持ちが芽生えてきました。そんなにメンタルも強いほうではないし、プロレスをやることで強くなれるのなら、挑戦してみたいなって」

この時点でバイトAKB終了から、もう4年近い月日が経過していた。突然、振ってわいたようなラストチャンス。約半年間の練習生期間を経て上谷沙弥は2019年7月、プロテストに合格。8月にデビューすると、年末に開催された新人王決定トーナメントで優勝し「未来のスターダム」と称されるようになった。

(後編へつづく)

【後編】“元バイトAKB”女子レスラー上谷沙弥が“ビッグダディの娘”林下詩美に挑む「もう負けたくない!」
AUTHOR

小島 和宏


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