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UPDATE|2021/02/26

『ザ・ノンフィクション』神回・プロレスラー中野たむが明かす“肩もみ”アイドル時代「地獄でした」

中野たむ 写真提供/スターダム



結局、中野たむはカタモミ女子を卒業することになるのだが、その後、彼女に大きな転機が訪れる。

「舞台の共演者から『知り合いに女子プロレスの関係者がいるので会ってくれないか』とスカウトされたんですよ。まぁ、会うだけならいいかな、と思っていたら、いきなりトレーニング場に連れていかれて『今日からこの子、練習生になったから』って紹介されて(笑)。そもそも私、プロレスをまったく知らなかったんです。アイドル時代に、男子のプロレス団体のリングで歌ったことがあったんですけど、そのときにはじめて生でプロレスを見て、怖くて泣いたぐらい(苦笑)。まさか自分がやることになるなんて考えてもいなかったです』

一度、ちゃんと女子プロレスを見ておいたほうがいい、と言われて足を運んだのがスターダムの後楽園ホール大会。その日のメインは紫雷イオ(現・WWE)と岩谷麻優のシングルマッチだったのだが、この一戦が中野たむの心を大きく揺さぶった。

「とにかく感動しました。そして『プロレスってエンタメの最高峰だ!』って思いましたね。15分ぐらいの試合の中に怒り、喜び、痛み、苦しみ、嫉妬、憎しみ、さらに笑いまで含まれている。なんかもう映画を一本、見終わったような気持ちになって、プロレスって素晴らしいなぁ〜って。ただ、その時点では自分がその中にいることはまだ想像できていなかったです。後楽園ホールで試合をすることも夢のまた夢だったし、私にはあんなすごい試合はできないって」

それから1年後、中野たむはフリーとしてスターダムに参戦するようになる。チャイナドレスで入場し、中国武術をベースとした華麗な蹴り技で連発するスタイルは異彩を放ち、単なるルーキーではないぞ、という印象も与えた。

「中国武術は舞台での役作りのために4年ぐらいやっていたんです。それがリングで役に立ちましたね。ただ、本当に右も左もわからないというか、プロレスをまったく知らないままリングに上がってしまったので、試合中はもう『でっかい人が殴りかかってくる、怖い!』って感じで、もう必死でしたね。先々のことを考える余裕もなかったんですけど、ファンの方からかけられた言葉で変わることができたんです」

【後半はこちら】アイドルレスラー中野たむが武道館で“女の命”をかける理由
AUTHOR

小島 和宏


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