FOLLOW US

UPDATE|2021/02/27

わずか5分で目標金額に、田村芽実ソロミュージカルにかけた思い「クラファン達成の瞬間は号泣しました」

田村芽実 撮影/荻原大志



「ファンの方からいただいたメッセージの中に『一度もお願いをしたことのないめいめいからのお願いだから』というものがあったんです。確かに私、今までファンの方に『CDを買ってください』とかお願いしたことってないんですよね。『私たちのライブは楽しいので、ぜひ遊びに来てください』と言うことはあっても、『集客が苦しいので、チケットを買ってください』と言うようなことはなかったと思うんです。だからそのへんでファンの方も『今回のめいめいは真剣なんだな』って感じ取ってくれたんじゃないかと思うんですよね」

 ファン想いということに関しては人後に落ちない田村のこと。応援してくれる人に対して常に全力で応えようとする姿勢はアイドル時代から一貫している。イベントなどで「めいめい!」と自分の名前が呼ばれると、自然に心が温かくなってくるのだという。

「コレクター様(支援者)の人数を見て信じられない気持ちになりますよ。『本当に1200人も応援してくれている方がいるの!?』というのが偽らざる気持ちで。

現状だと私のファンの方って、おそらく半分くらいがアンジュルム時代から応援してくれている方だと思うんですよ。グループを卒業したのがもう5年以上前なのに、ありがたい話です。実際、『アイドルグループを卒業したら、もうその人には興味がない』という人も多いでしょうから。あとこれは理由が分からないんですけど、昔からの私推しだった方ではなく、むしろ箱推しだったり他のメンバー推しだった人が今の私を応援してくださったりすることもあって……。ちょっと不思議な感じですよね(笑)。でもうれしいです。」

 それにしても、なぜ“今”なのか? 新型コロナの新規感染者数は減少傾向にあるとはいえ、相変わらず観客を入れての舞台公演開催は難しいままだ。だったら、コロナ禍が収束してから公演を行うという手もあったのではないか?

「実を言うと、そこはいろいろ悩みました。このプロジェクトは4年半かかって実現にこぎつけたものなんですよ。周りのスタッフさんを説得したり、引き受けてくださる演出家や脚本家の方を見つけるのに時間がかかってしまい、気づいたら4年半が経っていました。いいアイディアを思いついたときって自分に興奮するじゃないですか。正直、こういったソロでのミュージカルを私以外の同世代の女優さんに先にやられてしまうんじゃないかという気持ちもありましたし。今の私には、世界的に有名な作品に出演することと同じくらい、もしかしたらそれ以上に『ひめ・ごと』を完成させることが大切な事だったんです。それに『この時期なのにやる』というのではなくて『この時期だからこそやる』でもなく、『どんなときだってやる』という感覚で私はいるんです。どんなときだって届けたい内容なので」

CREDIT

取材・文/小野田衛 撮影/荻原大志


RECOMMENDED おすすめの記事