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UPDATE|2024/05/11

「性自認は女性、好きになる相手は女性」天使ニアが年間売上2億円の“女の子ホスト”になるまで

撮影/加藤アラタ

歌舞伎町の夜の世界で異彩を放つホストがいる。並み居る男性ホストを押しのけ、年間2億円を売り上げる女性ホスト、天使ニア(あまつかにあ)だ。今年2月からは新店「Blue Rose」でホストクラブ初の女性代表に就任した。性自認は女性、好きになる相手は女性という彼女にホストになったきっかけから、男性社会で働く現状について話を聞いた。(前後編の前編)

【写真】「性自認は女性、好きになる相手は女性」天使ニアの撮り下ろしカット【7点】

――改めてお聞きしたいのですが、天使さんの性自認は女性で、好きになるのも女性なんですよね。

そうですね。女の子が好きです。中学生のときに、初めて好きだなと思ったのが女の子で。そこからずっと女の子が好きですね。好きになれる男の子に会ったことがないんですよ。やっぱり女の子の方がかわいいし、いい匂いだし。惹かれるのは女の子ですね。

――キャリアのスタートはコンカフェとお聞きしました。

接客業は、コンカフェが初めてですね。大学生のときでしたけど、当時男装のコンカフェが流行っていたんですよ。始めてみたらすごく楽しかったんですけど、コンカフェって個人の売り上げが出ないんですよね。毎月、誰がどれくらい売っているか。自分は店長だったのでみんなの売り上げも全部知っていたけど、表には出せないし。このままコンカフェやっていても、なんか目標がないなと思っていて。そこで、いつかホストをやりたいという気持ちが出てきた感じですね。

――ホストの方が目標を持てそう、というイメージですか。

売り上げを競っているのがいいなって。でも、ホストになった3カ月くらいは、想像よりつらかったですね(笑)。1カ月分頑張った売り上げが、次の月はゼロになるじゃないですか。その瞬間に、うわー、なんか喪失感ヤバいみたいな。そこからまた上げなくちゃいけないんだって。

ホストのモチベーションなんて、売り上げを上げることでしか上がらないですから。そのために、とりあえず動かなきゃって感じでしたね。さすがにもう今は全く思わないですよ。ゼロになってつらいとか。今は楽しいが圧倒的に大きいです。

――ホストになってよかったなと思うことはありますか。

今はもう全部よかったなと思っています。人生にちゃんと目標がある日々を送れているから楽しいです。売り上げを競うのも楽しいですね。

――競争するのが楽しいってすごいですね。

でも、誰かと競うというよりも今はもう自分とずっと戦っています。自分が勝手に立てた目標と戦ってる。今年は年間3億円売るって決めているので、それに向けて頑張っているのがとにかく楽しいだけなんですけどね。

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