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UPDATE|2024/09/13

月間1億円キャバ嬢、慶応大出身etc.…朝倉未来プロデュース「Dark Idol」6人、挫折と葛藤の半生

写真◎高橋定敬


──「やりたくもない」ということですが、キャバ嬢として月間1億円を売り上げたこともあるとか。正直、アイドルって大して儲からないことが多いですよ。

星野 お金以上の素晴らしさがアイドルにはあるって私は信じていますから。ファンの方からの愛ってそれくらい尊いんです。「愛はお金では買えない」ってよく言われますど、本当にその通りだよなって思います。

──アイドルには、ファンを「釣る」という文化がありますよね。夜の街で鍛えられた手練手管がアイドル現場で活かされるという面は?

星野 あると思いますよ。『推しの子』の中でも言われているじゃないですか、「嘘はとびきりの愛」って。もっとも私たちは本音でぶつかるグループだから、嘘はご法度ですけど(笑)。

谷屋杏香(以下、谷屋) 私はNizi Project東京合宿で脱落したことがよく取り沙汰されるんですけど、実はそれ以外にもアイドルグループに2回所属していて、それぞれ活動休止になってしまったんです。でも、こうした挫折が自分の最大の武器だと思っています。本当のことを言うと、もうアイドルは諦めたほうがいいかなと考えることもありました。でも、やっぱり歌とダンスが好きという自分の気持ちに嘘はつけなくて……。今回は4回目の挑戦。チャンスが掴めて今はうれしいです

──番組では歌もダンスも完璧だったので、なぜ今までダメだったのかが逆に理解できませんでした。

谷屋 Nizi Projectのとき、「ナチュラルさが足りない」というご指摘をずっといただいていたんです。ただ当時の私は、その意味がまったく理解できなかったんですよね。あの頃は自分に自信をつけるため、歌とダンスを必死で頑張っていた部分がありまして。でも今はたとえ歌とダンスがなかったとしても、自分のことを好きでいられる。この違いは私にとって、ものすごく大きいです。考え方が根本から変わったから、パフォーマンスにもその違いが出ているんじゃないでしょうか。

石川侑依(以下、石川) 私は小さい頃からずっと親や親戚からの期待に応えるように生きてきました。受験を頑張って大学(慶應義塾大学)に入ったこともそう。一流企業の内定をもらったこともそう。だけど、一般的なレールに沿った生き方に「これでいいのかな?」って疑問を持ち始めたんですね。自分の人生は、他の誰でもなく自分だけのもの。後悔はしたくないので、挑戦する意味を込めてオーディションに応募しました。

──そんなに親に押さえつけられていたという感覚があるんですか?

石川 実際、押さえつけられていたと思います。習い事とか部活も、すべて「これをやりなさい」と言われた通りに行動してきましたから。それができないなら、即、勘当。息が詰まりそうでした。

【後編】朝倉未来プロデュース「Dark Idol」6人が決定「悪い過去や暗い過去も輝くということを教えたい」
AUTHOR

小野田 衛


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