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UPDATE|2024/09/29

もうバーチャルだけの存在じゃない? “実写”を取り入れた企画が大人気となるVTuber新時代へ

2024年8月に公式YouTubeチャンネルの動画総再生数が10億回を突破した「あおぎり高校」(プレスリリースより) (C) viviON



そもそも外ロケ自体、VTuber業界では大きな流行りとなっている。「ぽんぽこちゃんねる」で活動する甲賀流忍者!ぽんぽことピーナッツくんの2人は、活動歴5年以上の古株VTuberだが、ある時期からは外ロケ動画を積極的に出すように。

国内外の観光地に訪れる旅行系の企画のほか、「ド田舎から路線バスに乗ってどこまでいけるのか?」、「運動不足でも自転車で淡路島一周することはできるのか?」、「相方に気づかれずにニューヨークまで着いていくことはできるのか!?」といったユニークなお出かけ企画で視聴者を楽しませている。

ただ「おめがシスターズ」とは違って“部位チューバー”というわけではなく、モバイルモーションキャプチャーの「mocopi」を使うことで、3Dモデルを現地の風景の上に表示させているのが特色だ。

さらに大手VTuberグループの「にじさんじ」でも、実写を取り入れたVTuberが登場。月ノ美兎が「mocopi」を使ってさまざまな場所で外ロケを行う一方、加賀美ハヤト・剣持刀也・不破湊・甲斐田晴によるユニット「ROF-MAO」は、無人島サバイバルや日本全国サイコロ旅、農業などの企画を行ってきた。

他方で8月にデビューした大型新人VTuber、「りきゃこ」の存在も見逃せない。人気声優・逢田梨香子の“分身”として位置づけられた存在なのだが、本人とかけ離れたガチガチの設定が用意されているわけではない。これまでも声優のVTuber化は多かったが、設定がゆるめでファンの間で暗黙の了解ができているという意味では、新しいスタイルかもしれない。

VTuberの開祖・キズナアイが真っ白な背景の“バーチャル空間”から視聴者に語りかけていたことを思うと、こうした最近のブームには隔世の感がある。とはいえ、どんな文化にも変化は付き物。VTuberがバーチャル空間だけの存在ではなく、リアルと地続きに生きている存在になったことで、また新しい時代が始まったと言えるのではないだろうか。

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