──過去の写真集でも、自分の意向を伝えることはあったのでしょうか?柳 以前は周りがコンセプトを決めてくださった上で、そこに私がのっかって、さらに魅力的にしようみたいなスタイルでした。撮影ってコンセプトが決まっていても、撮られるのは私自身だから、ポージングだったり、そこにある小物をどう使うかだったりって自分のアイデアなんです。それでいいものが偶然撮れることもあって、その積み重ねが大切なのかなと思います。だから前回の写真集でも自分なりのアイデアは出していましたけど、今回は全面的に関わりました。
──ご自身で制作したデジタルアートによるセルフ・ポートレートも掲載されていますが、モノづくりに携わりたいみたいな気持ちは昔からあったんですか?柳 昔から趣味でやることがモノ作りということが多かったんです。たとえば、みんながゲームにハマっている頃に、私は羊毛フェルトに凝っていて、動物や雪だるまなどを何体も作って並べていました(笑)。それに私は小さい頃からストリートダンスをやっていたんですけど、小学生の頃から振付を自分で考えたり、自ら音楽を繋ぎ合わせて3分間でどういう流れにするかを考えたりしていました。アイデアを出していかなきゃいけない、自己主張していかなきゃいけないということを小さい頃からやってきたので、その精神は今回の写真集にも繋がっているのかもしれません。けっこう私はアイデアマンなんですよ(笑)。
──モノ作りの精神みたいなものは誰かの影響もあったのでしょうか?柳 お母さんが花のアレンジメントをする仕事をしていて、小さい頃から作品を完成させる過程を見てきたから、その影響はあるかもしれません。
>>後編は
こちら(取材・文/猪口貴裕)
▽柳ゆり菜(やなぎ・ゆりな)1994年4月19日生まれ、大阪府出身。
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