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UPDATE|2022/07/29

能條愛未が向き合った乃木坂46卒業後の壁「やっと自分の力を知ることができました」

能條愛未 撮影/石塚雅人



──闘っていたというと?

能條 卒業して2年くらいは一人になったといっても、まあ大丈夫だろうとタカをくくっていました。でも、3年以上経って、ようやくこの世界で頑張っていく大変さを実感しています。今は自分の実力不足と向き合っています。やっと自分の力を知ることができました。私ってこんなに自信がない人間だったんだって。

──グループを卒業すると、環境ががらっと変わります。舞台で共演する方たちに囲まれると、刺激を受けるのでは?

能條 どのお芝居の稽古期間も、こんなに素敵な方がたくさんいたのかと感じる毎日です。グループ時代の私は「お芝居では自分が一番だ」と勘違いをしていました。でも、一線で活躍されている方々とご一緒させていただくと、自信をどんどん失っていきます。大好きだったはずのお芝居が好きではなくなっていき、お芝居への恐怖心が強くなっていきました。今は、その恐怖心をどうやって乗り越えるか。そればかり考えています。

──そのためには、稽古中はもちろん、プライベートをどう過ごすかが大事になりますね。

能條 私は腹筋すら長続きしない性格です。お仕事が決まると、慌てて準備を始める――。そんな日々を過ごしていたら、自信がつくはずはありません。3年経って、やっとプライベートを準備期間に充てることの大切さに気がつきました。確固たる自信を身につけるには日々の過ごし方にかかっているんです。

──具体的にはどのように過ごしていますか?

能條 滑舌の練習とボイストレーニングです。滑舌は自信がないので……(笑)。本番中、不安に襲われることがあります。「次のセリフ、自信ない。ヤバい……」。そう思っていると、絶対に噛みます。その不安に勝つためには普段の練習が必要です。ボイトレはミュージカルに必要なものですから、通うようにしています。事務所で行われるワークショップに参加することもありますね。

AUTHOR

犬飼 華


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