18日(火)、ついに最終節を迎えた「朝日新聞Mリーグ2020 ファイナルシリーズ」。約8カ月に及ぶ麻雀プロリーグ戦を制して優勝したのは、EX風林火山だった。
昨シーズンは最下位に沈み、今年は「3位以内に入らないとチーム全員クビ」を公言して臨んだ。ファイナルへは出場4チーム中4位の成績で滑り込み、そこから見事、大逆転。チームの優勝を記念して、今年4月に収録したEX風林火山の紅一点・二階堂亜樹プロのインタビューを特別公開する。(3回連載の3回目)
【写真】インタビュー中、笑顔を見せる二階堂亜樹プロ――業界では常に華やかな第一線で活躍されてきた二階堂さんですが、Mリーグ創設前は、自分が参加できると思っていなかったそうですね。二階堂 Mリーグの話が出たとき、業界中がその話題一色になったんです。飲み会や食事の席でも「誰がMリーガーになる」とか「自分が監督だったらこのプロを獲るな」みたいな話で持ち切り。ただ当時、ちょっと前に麻雀業界の団体対抗戦っていうのがあったんですよ。そこに出場したのは、全員男性プロだったんです。だから当然、Mリーグも男性プロばかりだと思ってました。その後、チームメンバーのドラフト前に、団体から「もし指名されたら受けるかどうか」という内容の意思確認みたいなものがあって。「あ、女子がチーム入りすることもあるんだ」って。
――それでいざドラフト会議になったら1巡目指名、全体の2番目に名前が呼ばれました。二階堂「指名されるかも」というプロはだいたい、あのドラフト会議に出席していたんですよね。私も一応、麻雀界ではお顔と名前が売れているほうではあるんで(笑)。でも、本当に指名されるとは思ってませんでしたよ。隣の席に座っていた萩原聖人さんと世間話していたら「あ、あたしだ」って感じでした(笑)。
――ファンからすれば、二階堂さんが選ばれなければ誰が? という感覚だと思いますよ。貴重な経験をされましたが、過去を振り返って、ほかにも麻雀プロになってよかったと思う経験は何かありますか?二階堂 そうですね……まあ、私みたいなもんが生きていけているだけで、なってよかったな、と思いますね。本当、麻雀プロやっていなかったら、その辺で野垂れ死んでてもおかしくないですから、はっきり言って。
――そんな(苦笑)。対局でも相手を過大評価して自分を低く見てしまう、という事でしたが、それはなぜですか? 活躍を外から見ていると、褒められたり評価されたりすることの方が多いのではと思いますが。二階堂 そういう性格なんですよね。褒められてもそのまま素直に受け取れないというか。若いころは自分の顔が嫌いで、「可愛いね」って言われても、「この人は私が可愛くないのにわざわざこんなことを言ってくれてるんだ」って考えちゃうようなところもあって。
――めちゃくちゃひねくれた若者じゃないですか!二階堂 今は更生しましたよ(笑)。「ありがとうございます(ニコッ)」って感じで。ただ、基本は変わってないので、そういう自分に自信がなさすぎるところは、プロとしての欠点だと思ってます。「もっと自信を持って打ちなよ」とはよく言われますね。