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UPDATE|2021/12/17

熊切あさ美が語るアイドル時代「前へ前への精神だけではだめだった」

熊切あさ美 撮影/松山勇樹



──過去のお話もお聞きしたいんですが、熊切さんは1998年にアイドルグループ「チェキッ娘」の初回オーディションに合格して、初代メンバーとして活動を始めたのが芸能界入りのきっかけでした。当時は、どういう気持ちで仕事に臨んでいましたか?

熊切 事務所やスタッフさんから「前に出ないと消えちゃうよ」と言われていました。なので前へ前への精神でやっていたんですけど、あとになって気付いたら前へ前へを実践していた子ってほぼ消えたんです(笑)。最近、100人ぐらい芸能人が出演する番組に出させていただいたんですけど、前列にいたのはそういうタイプじゃない子たちばかりで。振られたとき以外は静かにしているんですよ。

──とはいえ前へ出る姿勢が良しとされる時代もありましたよね。

熊切 そういう姿勢も必要だったのは事実なんですけど、それに疲れていた自分もいて(笑)。今も1回1回が椅子取りゲームの世界だから結果を残さなきゃいけないのは変わらないですけど、昔みたいな空回りはなくなりましたね。過去の私は、同年代はもちろん年下の子まで気にして「この子よりもしゃべらなきゃ!」ってがっついていたんですよね。でも親友から「また芸能人の人たちと仕事できるようになったんだから感謝の気持ちでやりなさい」と言われて、「そうだね」と納得しました。

──今は誰に対しても嫉妬心やライバル心はないんですか?

熊切 正直、そう簡単になくなるものではないですけどね(笑)。でもテレビやグラビアも平常心で見られるようになりました。

──チェキッ娘で活動をしていて今に活きていることは何ですか?

熊切 私はつい最近まで芸能界の友達がほとんどいなかったんですけど、それはチェキッ娘時代に慣れ合わないようにしていたからで、それでよかったと思います。仲良しこよしでやっていたら、逆にすぐ消えていたのかなと。あと、写真集を出したときに、20年ぶりぐらいにイベントに来てくださるチェキッ娘時代からのファンの方がいて泣きそうになりました。

──チェキッ娘時代のファンの顔を覚えているんですか?

熊切 ファンとの距離が近かったので覚えているんですよ! お互いに、「また直接会えると思わなかった」って話で盛り上がりました。メンバーも、今はスタイリストとして活躍している大瀧彩乃ちゃんとよく現場で顔を合わせるんです。お仕事を通じて、昔の仲間と現場で会うことができるのはうれしいですね。

>>後編はこちら

(取材・文/猪口貴裕)

▽熊切あさ美(くまきり・あさみ)
1980年6月9日生まれ、東京都出身。A型。161センチ/B80・W60・H83。
Twitter:@asami_kumakiri
Instagram:asami _kumakiri
CREDIT

取材・文/猪口貴裕 撮影/松山勇樹


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