FOLLOW US

UPDATE|2022/08/09

「戦略的に知名度を上げていくしかない」”武道美女”安井南がTikTokでバズるまで

安井南 撮影/松山勇樹

空手、剣道、テコンドー、ヌンチャク、古武術……と多種多様な特技を持つ”武道美女”安井南。TikTokで元剣道部の経験をもとにした「剣道部あるある」などのを披露し、人気を博している現役大学生だ。今回はこれまでの軌跡とTikTokへのこだわりを聞いた。(前中後編の中編)

>>前編はこちら

【写真】安井南の撮りおろしカット【10点】

──小学生の頃から武道少女だった安井さんですが、一方で芸能活動も小さい頃からスタートさせていたのだとか。

安井 きっかけは本当にひょんなことだったんですよ。習い事としていろんなスポーツをやっているうちに、同じところでスポーツもパフォーマンスも演技もアクションもダンスも全部できるというスクールをお母さんが見つけてきたんです。

──当時、安井さん自身は芸能人志向があったわけではないということですか。

安井 単純に、お母さんとしてはそっちの方が都合よかったんだと思います。送り迎えも1か所だから楽だし、たぶん金銭的にもお得だろうし。私は単品で考えていたんだけど、お母さん的には「この芸能スクールに入ったら、アソートパックになる!」みたいな感覚。その頃から武道だけじゃなくテニスとかダンスも習い始めたんですけど、全部、同じところで済ませていたんですよね。

──習い事感覚でレッスンを受け始めたということですが、当時からCMや映画に出演していたそうですね。

安井 やっぱり子役のオーディションって元気な子が受かりやすいんですよ。私はテコンドーや空手をやっていたから、とにかく声の大きさだけは自信がありまして(笑)。「押忍!」の精神で恥ずかしがらずに挨拶もできますしね。だけどこの最初の芸能活動は、あっさりやめちゃったんですよ。

──どうしてでしょうか?

安井 当時は私も小1とかだったから、オーディションや撮影があると親の送り迎えが絶対に必要じゃないですか。お兄ちゃんは2歳上だから、その頃は小3くらいかな。お母さんと私が家に帰ると、まだお米が炊けないお兄ちゃんは、お腹が空いて炊飯器に残っていた冷たいご飯を食べていたんですよ。「さすがに可哀想なことをした」とみんなで反省して。かといって、お兄ちゃんを現場に連れていくわけにもいかなかったんです。お兄ちゃんは鉄道オタクでポケモンが大好きな人だから、芸能なんて絶対に勘弁してくれっていうタイプで。

──学校での安井さんは、どんな児童・生徒だったんですか?

安井 習い事が多かったから、放課後に友達と一緒に遊ぶことが少なかったんですよね。覚えているのは『news every.』(日本テレビ系)の天気予報。いまだにテレビ画面にそらジローが出て音楽が流れていると、「空手に行く時間だ!」という感覚が蘇ってくるんですよ。

──でも思春期に入ると、周りの女子はカラオケやアニメなどで盛り上がるのでは?

安井 そっちは完全に疎かったです。友達と遊ぶこともあったけど、お金の使い道がまったく違っていましたし。みんなはパフェとかスイーツが大好きだったけど、私はとにかく食費を抑えたかった。友達と出かけても、私はかけうどんしか食べないんです。かけうどんなら200円くらいで済みますから。その節約したお金をどうするかというと、それで武器とか道着を買っていたんですね。わりと硬派な女子中学生だったかもしれない(笑)。

CREDIT

取材・文/小野田衛 撮影/松山勇樹


RECOMMENDED おすすめの記事