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UPDATE|2022/10/17

前田敦子、伊藤万理華らがクズ男に沼る、映画『もっと超越した所へ。』の予想不可能な結末

(C)2022『もっと超越した所へ。』製作委員会

前田敦子、趣里、伊藤万理華、黒川芽以といった注目の女優陣が出演する映画『もっと超越した所へ。』が10月14日から全国公開されている。

【写真】前田敦子、伊藤万理華らがクズ男に沼る女性を熱演、映画『もっと超越した所へ。』場面カット【8点】

パターンは様々、4人のクズ男に悩まされる4人の女性の物語。

クズ男って、そもそも相手だけが悪いのだろうか? 自分から現状を打開しようと考えたことがあったのだろうか? 恋愛ってこういうもの、男ってこういうものという固定概念こそが、クズ男を作ってしまうメカニズムではないのだろうか……。斬新な解釈、そしてネタバレ厳禁な着地点こそ本作の“超越”した所なのだ。

パワハラやDVといった、極度のクズ男というよりは、普通にいそうでいて、しかも自分がクズだと気づいていない、そんな絶妙なラインのクズ男たちだからこそのリアリティがあり、多くの人が、自分は? 自分の相手は? と、自身の恋愛を振り返ってしまうだろう。

今作で原作・脚本を手掛けているのは根本宗子。これまで『女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。』(2015)や『ねもしすたぁ』(2015)でも脚本を手掛けており、女性の本音を切り取りながらも、「本当にそれでいいのか? 傷を舐め合うだけでいいのか?」といった、どこかシニカルで自虐的なテイストは今作でも健在。

結末も含め斬新な物語。それに加え演出も斬新だ。ほとんどのシーンが部屋の中、つまりワンシチュエーションで展開される。それもそのはず。根本宗子は、もともと劇作家であり、今作の原作も舞台劇だ。映画用に変換されるのではなく、舞台感をあえて活かしたものとなっている。

ちなみに根本宗子本人は、今まで手掛けてきた舞台作品の中で、今作こそ映画化のオファーがないだろうと思っていた作品だと語っている

そして個性的な俳優陣の演技にも注目してもらいたい。特に前田敦子の演技。前田敦子といえば、AKB48卒業後しばらくはどうしてもグループのイメージが付きまとっていたが、近年はドラマ、映画、そして舞台でハイペースに活躍しており、すっかり女優としての存在感を確立している。

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