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UPDATE|2023/01/17

怖くて不気味な『赤ずきん』『ピノッキオ』『プーさん』…ダーク童話映画3選

左から『くまのプーさん:血とはちみつ』『ほんとうのピノッキオ』『狼の血族』

子どもから大人まで、多くの人にとって馴染み深い「童話」の世界。しかし中には、子ども向けとは思えないような「本当は怖い」シーンが存在するというのも、今では有名な話ではないだろうか。今回は、そんなダークファンタジーな世界を実写化して話題となった、童話をモチーフにした映画を紹介していこう。

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●『狼の血族』
まず注目するのは、1985年に公開された『狼の血族』だ。世界的に有名なグリム童話の『赤ずきんちゃん』をモチーフに、狼と少女の幻想的な関係を描いたファンタジー・ホラーの作品となっている。

舞台はイギリス。中世の村で狼人間が徘徊する夢を見た少女は、やがて夢と現実の境目がなくなってしまう。可愛らしい少女というよりは、どこか大人びた少女が主人公となっており、可愛らしい赤ずきんを想像していると少しイメージと異なるかもしれない。やや古い作品ではあるものの「狼の変身シーンは特に見どころ」との声も多く寄せられている。

●『ほんとうのピノッキオ』
次に、2021年に公開された『ほんとうのピノッキオ』をピックアップ。『ピノキオ』といえば、木工職人のジェペット爺さんが1本の丸太から作った人形の男の子の物語。命を吹き込まれたように動き出した彼は、嘘をつくとなぜか鼻が伸びるので、どんな小さな嘘でもバレてしまう。そんなピノキオの夢は、生身の人間になることだった。

同映画は、19世紀末にイタリアで出版された原作『ピノッキオの冒険』を忠実に再現しつつ、人間の醜さ・欲望・罪深さをふんだんに盛り込んで描いている。なにより、特殊メイクによるピノキオの木目の肌など、CGを用いずにこだわった“リアル”な世界観が、「美しくも残酷」な魅力を作り出していると言えるだろう。グロテスクなシーンやホラーな描写があるわけではないので、人間の奥底に眠る深い部分を描いたダークファンタジーを求める人は要必見だ。

●『くまのプーさん:血とはちみつ』
ちなみに、2022年8月にはあの『くまのプーさん』をモチーフにしたホラー映画『くまのプーさん:血とはちみつ』の予告編が公開されて話題となった。同作では「大学進学を目指すクリストファー・ロビンから引き離され、自ら食べ物を狩らなければならなくなったプーさんとピグレットの姿が描かれている」のだそう。

プーさんが好きな人であれば「あれ?イーヨーは?」と思ったかもしれないが、ロバのイーヨーは飢えたプーさんとピグレットにすでに食べられてしまっているとか。野生化したプーさんとピグレットの姿は、「プーさんは斧持ってるし、ピグレットの手にあるのはナイフ?」「人面熊とリアルな豚のコンビみたい」と驚きの声が集まるほど、ポスターや予告編だけでも不気味さが伝わってくるビジュアルになっている。

SNS上では、「想像つかなすぎて逆に観てみたい」「これは本当にホラー。子ども見たら泣いちゃうよ!」と既に公開前から盛り上がっているようだ。一部「著作権大丈夫なの?」と心配する声もあったものの、原作者であるA・A・ミルン氏の著作権が2022年1月に切れたことから制作が可能になった。1926年に出版されたオリジナルの児童小説にのみ基づいた内容にするよう配慮されているとのこと。

懐かしい名作だけでなく、ちょっと刺激的な映画が観たいという人は、ぜひこの機会に大人だけの「実写版童話」を楽しんでみてはいかがだろうか?

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