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UPDATE|2023/06/09

カンヌ最優秀男優賞・役所広司主演のNetflixドラマが77の国・地域でTOP10入り

『THE DAYS』の本編映像、『「今まで、ありがとうございました」 - 吉田所長の失意の退避命令』より

Netflixとワーナー・ブラザース映画が製作、役所広司主演のドラマシリーズ『THE DAYS』が、Netflixにて世界独占配信中だ。「今日のシリーズトップ10」では、日本で1位を獲得したほか、世界77の国・地域でトップ10入りする快挙となっている(6月7日時点)。今回、このような大反響を受け、ドラマの本編映像が解禁された。

【関連写真】『THE DAYS』の8名のキャスト写真【1点】

全8話からなる本作は、入念なリサーチに基づき、3つの異なる視点から事故を克明にとらえた重層的なドラマ。「あの日、あの場所で何があったのか」を、政府、会社組織、そして原発所内で事故に対峙する者たち、それぞれの視点から描いた実話に基づく物語。企画・脚本・プロデュースは、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズなど大ヒット作を手掛ける一方、『白い巨塔』、『はだしのゲン』といった骨太な社会派ドラマを世に送り出してきた増本淳。『コード・ブルー』シリーズの監督として増本と長年タッグを組んできた西浦正記と、『リング』シリーズの中田秀夫がダブル監督を務める。

『THE DAYS』は、「今日のシリーズトップ10」では日本で1位を獲得したほか、アメリカ、カナダ、イギリス、スペイン、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、オーストラリア、フィリピン、タイなど世界77の国・地域でトップ10入りする快挙となっている。「Netflix週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)」でも堂々5位を記録した。

1位を獲得した日本では、「沈黙と厳かさで緊迫演出をこなす世界標準の和製ドラマ&いぶし銀の名優陣」、「誰もが知る事故だけに史実を大きく逸脱することなく、しかし感動的な物語を仕上げている」、「吉田所長役の役所広司ほか、俳優陣の演技が尋常じゃなく重い。画面から目が離せなくなる緊張感。あの当時の恐怖が間近によみがえる」など、主演の役所と共演者たちの重厚でリアルな演技に絶賛の声が続出、SNSで大反響を巻き起こしている。

また、海外のSNSでも「3回泣いた」、「日本人の名誉や責任に対する考え方に感銘を受けた」、「久々に見るドラマの最高傑作だ。最初から最後までサスペンスに満ちた手に汗握るドラマ。真に迫る恐ろしい物語。必ず見るべきだ。人間がいかに愚かな存在であるかがわかる」など高評価を得ている。

また今回、解禁されたのは、カンヌに続く役所広司の快挙達成を受けて、事故現場で陣頭指揮を執った福島第一原子力発電所長の吉田が所員に退避命令を下す本編映像。役所演じる福島第一原発所長の“静かな決意”が、胸を揺さぶる。

2011年3月11日、福島に押し寄せた津波によって未曾有の危機《福島第一原発事故》が発生した。役所が演じるのは、死を覚悟しながらも免震重要棟の緊急対策室で混乱した、現場を指揮した原発所長の吉田だ。全電源が喪失し、全6基のうち4基の原子炉が制御不能となった未曽有の危機に直面しながらも、懸命に対処を続けている。解禁された映像は、吉田が所員に退避命令を下す場面だ。

吉田の元には、度重なる余震に見舞われた原子炉建屋の爆発の報告、原子炉建屋内の放射線量が上昇を続けているとの報告が続く。深刻な局面に立たされ本店に所員退避の許可を取った吉田は、「全所員に伝える」と呼びかける。その号令に、全員が手を止め、所長の命令を聞くために受話器や無線機を手に次の言葉を待つ。「各班は最少人数を残して退避。残るべき人間は各持ち場の班長が指名すること」と指示を下す。

うなだれ、天を仰ぐ所員達の姿に「皆さん、今やっている作業に直接かかわりのない方は避難していただいて結構です。本当に今までありがとうございました」と深く頭を下げる吉田と右腕として奮闘する、音尾琢真演じる5号機副長、木下の吐き出すことのできない無念の表情をとらえている。

役所は未曾有の危機に対峙した人物を演じるに当たって、「おそらく吉田所長は常に社員たちの無事と、恐ろしい状況の中で自分がもう駄目だといった振る舞いや表情は見せてはいけない、ということを意識していたんじゃないか。吉田所長が諦めた雰囲気を出したらみんなの士気が下がる、ということを考え、ドラマの中のリーダーとしてそういう部分は意識しようと思った」と語っている。

名実ともに世界的名優、役所が演じる吉田の「退避命令」の後、ドラマはどんな展開を迎えることになるのか。



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