コスプレ筋トレ系YouTuberとして、YouTubeチャンネル「nora fitness/のらフィットネス」を運営するnoraさん。本業ではWEBデザイナーをしつつ、『GANTS』や『SPY×FAMILY』のコスプレをして筋トレをする姿が話題を呼んでいる。また、コスプレイヤーとしては「コミックマーケットC99」(以下、C99)で約10年ぶりにコスプレ復帰を果たした。10年間休止していたコスプレ活動をなぜ再開したのか。コスプレデビュー時から、現在に至るまでを語ってもらった。(前後編の前編)
【写真】noraさんのトレーニングウェア姿&コスプレカット【13点】――まず、コスプレを始めたきっかけから教えてください。noraさん コスプレを始めたのは19歳の時で、学生でした。その時からアニメや漫画が好きだったんですけど、たまたまネットでコスプレイヤーさんの写真を見たことをきっかけにコスプレに興味が湧いたので、友だちを誘って始めました。初コスプレは、当時流行っていた『家庭教師ヒットマンREBORN!』のディーノでしたね。身長が高かったので、最初は男装をしていたんです。
――コスプレしてみてどう思いましたか?noraさん 今はもうない晴海ふ頭で開催されていたコスプレイベントで初のコスプレをしたんですけど、楽しかったですよ。知らないコミュニティや景色だったので、ワクワクしました。好きな作品のコスプレをしている人がいるだけで「やった!」と思いましたし、他のコスプレイヤーさんを見ているだけで楽しかったです。イベントに参加するにつれて横のつながりが増えていったので「もっとコスプレしたい!」となりましたね。
――衣装やメークはどうされていたんですか?noraさん 作品を見つつ、他のコスプレイヤーさんを参考にしていました。当時は今ほどネットが普及していなくて、主流なコスプレ専門サイトが2つ、SNSはギリギリmixiがあるという時代でした。
mixiの掲示板で知らない人と「併せ(世界観を統一して、2人以上でコスプレすること)をしましょう」ってやり取りをしていましたね。そうやってコミュニティを増やしていました。今見たら相当な黒歴史だと思います(笑)
――mixi以外にSNSはなかったんですね。noraさん mixiの前は「前略プロフィール」というのが流行っていました。私が高校生の時はガラケーだったので、縦スクロールして見るんですよ(笑)。mixiは「前略プロフィール」の延長で始めて、コスプレを初めてからは掲示板を覗くという使い方をしていました。
――コスプレ活動では何が1番大変でしたか?noraさん 専門学校に通いながらバイトをしていたんですけど、19歳だったので金銭面的に他のコスプレイヤーさんと同じクオリティまでもっていけなかったことですね。それに、衣装自体の流通も少なかったです。買うとしたら海外のサイトか、売っていなければ作るぐらい。でも、衣装を作るのが苦手なので本当に嫌でした……。1日だけ着られればいいから、洗えなくてもいいということで、私はボンドとホチキスで作っていましたね(笑)。
今は衣装が買えるサイトがたくさんありますし、中古品を売ってくれるサイトもあるのでいい時代だと思いますが、これはこれで楽しかったです。あと、ガラケーだと画質が悪いので、コスプレイヤーも一眼レフを持っているのが当たり前。私もNikonのカメラを買ったんですけど、そういった面でもお金がかかりました。